神功皇后上陸伝承、往時は阿波庭神社とも、10月に秋祭り
春日神社 兵庫県姫路市勝原区山戸297
[住所]兵庫県姫路市勝原区山戸297
[電話]079-236-0853 - 廣畑天満宮

春日神社(かすがじんじゃ)は、兵庫県姫路市勝原区山戸にある神社。県道421号線と415号線が交わる勝原橋交差点の近く。山戸春日神社とも。御朱印の有無は不明。山戸春日神社

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 播磨国 揖保郡「阿波遲神社/阿波遅神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

播磨平野の南西部にあって、今より2000年前には、先人達が集落を形成して、この地に居を構えていたと確認されている。

神功皇后が三韓征伐の帰路に、魔坂忍然の二王の反逆に遭い、この地に上陸、兵を募り、軍備を整えたと伝わる。このためか、当地の山戸は天領や神領とも呼ばれた。

記録によれば、僧願正がこの地の春日明神に草庵を結び、総佛を安置し村人に慕われていたという。

時に、第56代清和天皇の後胤、式部少輔景明が英賀の津に滞在した際、村人達は請願して当社務として迎え、草庵を譲ったという。

この土地は、往古海浜の一村落だったが、前方には白波を押し寄せる姿にちなみ、阿波庭神社と称するようになったという。

この社号が式内根拠になったか。ともかく、江戸時代後期の天保4年(1833年)、現在の本殿を新築して現社号に改名した。

明治7年(1874年)、村社に列し、明治9年(1876年)には表石垣・石段を設け、明治39年(1906年)に前殿・玉垣を設け、境内の整備を進めた。

昭和45年(1970年)には、屋根替が行われ、社務所が建立されて、現在に至っている。拝殿・幣殿・瓦葺一間社流造の本殿からなる。

御祭神は、天照大神武甕槌命経津主命天児屋根命。例祭は10月21・22日で秋祭。明治19年(1886年)頃まで、山戸は魚吹八幡神社の氏子地域だった。

その後、分かれて、当社の祭典は昭和30年代(1955年-1964年)までは大屋台があり、盛大だったという。

現在は秋祭りとして山戸子供会が主催、子供屋台で単独で行なわれている。21日には勝原小学校での津の宮の祭りのメンバーとの勝原校区の練り合わせが見もの。

また、4月第1または第2日曜日が春祭。1月15日に近い日曜日にはトンド祭りが行われる。

境内社に、八幡・稲荷・金毘羅の各社がある。また、嘉永元年(1848年)建立の狛犬、嘉永2年(1849年)の常夜灯や絵馬、安政年間(1854年-1860年)の手洗い石がある。

なお、式内社「阿波遅神社」の論社は他に、たつの市の中臣印達神社に合祀されたもの、夜比良神社がある。

【ご利益】
開運招福、武運長久・勝運、厄災除け
春日神社 兵庫県姫路市勝原区山戸
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