児島湾に浮かぶ高嶋に鎮座、戦前に高島宮の伝説地認定受ける
[住所]岡山県岡山市南区宮浦3268
[電話]086-267-3317

高島神社(たかしまじんじゃ、高嶋神社)は、岡山県岡山市南区宮浦、児島湾に浮かぶ高嶋にある神社。新岡山港から海上タクシーなどを利用する。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 備前国 児島郡「田土浦坐神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創建は初代神武天皇乙卯年三月、と伝わる。神武天皇55年が乙卯の年に当たるため、つまり即位前5年のことか。

神武天皇が東遷の際、当地に行宮を創設したのが起源。『古事記』で8年間、『日本書紀』で3年間、神武天皇が滞在した吉備の高島宮である。

主祭神は神武天皇。奈良時代後期、光仁天皇の宝亀3年(772年)、相殿として四柱の神、天児屋根命武甕槌命経津主命・比咩命の春日四神を奉斎した。

当社の神階は従五位下。往古から朝廷、国司、藩主の尊崇厚く、神封、社領或は社殿の新改築等の寄進があったと伝わる。

明治維新後、村社に列した。昭和15年(1940年)5月6日、当時の文部省により、高島宮伝説地として指定された。

昭和21年(1946年)1月14日、由緒上は県社に該当するものと確認されたが、間もなく近代社格制度は終了した。

海の側に社号票があり、拝殿・本殿がある。境内には磐座が祀られ、「神武天皇聖蹟高嶋宮顕彰碑」が建つ。

新岡山港から児島湾にかかる児島湾大橋を渡った、宮浦マリーナの脇に当社の遥拝所がある。また、当社の他、吉備の高島宮の伝承地は多数にのぼる。

『式内社調査報告』によれば、式内社「田土浦坐神社」の論社として、宮浦鎮座の竹島神社の名が載っている。しかし、該当しそうな神社はなく、当社のこととされる。

なお、式内社「田土浦坐神社」の論社は他に、倉敷市下津井田之浦に式内同名神社が、市内南区阿津に廣幡八幡宮がある。廣幡八幡宮と当社遥拝所は近い。

【ご利益】
海上・交通安全、厄災除け、事業成功
高嶋神社 岡山県岡山市南区宮浦
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