南北朝期の創建、式内論社を合祀、9月に神島天神祭で御渡り行事
[住所]岡山県笠岡市神島5335
[電話]0865-64-5030

天神社(てんじんじゃ)は、岡山県笠岡市神島にある神社。神島天神社とも。県道195号線、極楽寺の近く、海沿い。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

南北朝時代の延文年間(1356年-1361年)、地頭の小見山某の発願により、創建された。御祭神は菅原道真

江戸時代前期の貞享4年(1687年)6月、備後福山城主水野美作守勝慶が社殿を再興し、境内を拡張した。

寛政4年(1792年)、鴨方の儒者西山拙斉、神辺の詩人菅茶山らが、当社祠官の小寺清先を訪ねた。

その際、詩を社殿の柱に題した。その後30年あまりして、頼山陽が当地を過ぎ、墨跡を見て景仰の念に勝えず、詩一篇を賦した。

明治23年(1890年)、本殿改築の際、これら前賢の遺墨はすべて失われた。昭和47年(1972年)、石碑として建立された。

摂社に御崎神社・大歳神社がある、とも。『式内社調査報告』によれば、当社は神島の西端、御崎に鎮座していた御崎神社を合祀した。

御崎神社は『延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 備中国 小田郡「神島神社/神嶋神社」に比定される式内社(小社)の論社である。他の論社に、神島外浦の式内同名神社がある。

当社の例祭は9月第3日曜日で秋季例大祭、いわゆる神島天神祭である。神東・中村・汁方・福浦・高・寺間・見崎の7地区の千歳楽が宮入りする。

神東・福浦・見崎・寺間の4地区は船で宮入りし、御渡り行事が行われる。7地区の千歳楽が一斉に担ぐ総担ぎ、天神祭特有のマッセーは、担ぐ様子が非常に勇壮。

この祭典は、市の重要無形民俗文化財に指定されている。なお、神苑内に上述のものの他、万葉集その他の石碑がある。付近には、カブトガニの繁殖地がある。

【ご利益】
学業・受験合格、海上・交通安全
天神社 岡山県笠岡市神島
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