『日本書紀』記載の「吾田節」の神とも、式内論社
赤田神社 徳島県阿波市土成町成当1459
[住所]徳島県阿波市土成町成当1459
[電話]-

赤田神社(あかんたじんじゃ)は、徳島県阿波市土成町成当にある神社。当社北を走る徳島自動車道から県道139号線を南下。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 阿波国 阿波郡「建布都神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。『日本書紀』巻9神功皇后紀には、三韓征伐の前途を占った時、まず現れたのが伊勢皇太神であり、次に現れた神が下記のように答えた。
幡荻穗出吾也、於尾田吾田節之淡郡所居神之有也
つまり、尾田の吾田淵の阿波郡の神。この吾田が、赤田の意味であるといい、節が「ふち」で「ふつ」で、建布都の神であるという。

ただし、この神については異説もあって、志摩国答志郡の粟島坐伊射波神社(伊雑宮伊射波神社)を充てる説も有力だという。

『神社覈録』には「建布都神社所在慥かならず或は云う。赤野田村」と記されており、赤野田村は赤田村で成当村、つまり現在の土成町成当の旧称である。

御祭神は、武甕槌命経津主命。ただ、社名から考えれば、御祭神は建布都神。『古事記』に武甕槌神の別名とある。また、奈良の石上神宮御祭神と同じく、武甕槌神の帯びていた霊剣だという。

当社の例祭は10月18日で例大祭。前日の17日が宵宮。3月と9月に社日がある。7月第4日曜日が夏祭り、2月第2日曜日が春祭り。

境内社に、天満宮・山神宮があり、忠魂碑がある。7月第1日曜日に祇園祭があるが、当社と牛頭天王の関係は不明。

『式内社の研究』によれば、当社の後丘には勾玉を多く出土した大古墳があった。いわゆる赤田山古墳。しかし、墳丘などはすべて消滅している。

現在は阿波市土成字田中の椙尾神社の兼務社だという。

なお、式内社「建布都神社」の論社は他に、市場町香美郷社本土成町郡に式内同名神社があり、市場町香美八幡本の八幡神社、市場町犬墓の伊笠神社がある。

【ご利益】
厄災除け、無病息災、病魔退散、事業成功
赤田神社 徳島県阿波市土成町成当
【関連記事】
徳島県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、徳島県に鎮座している神社の一覧