旧大教院を前身とし、教派神道十三派、神社本庁、國學院大學の母体
[住所]東京都港区西麻布4-9
[電話]03-3407-0524

神道大教院(しんとうたいきょういん)は、東京都港区西麻布にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

明治3年(1870年)1月発布の「鎮祭ノ詔」「大教宣布の詔」により、神仏合同布教の宣教機関として設けられた旧大教院を前身とする。

明治8年(1875年)3月、神道事務局が開設され、神道側組織としての旧大教院は、独自の宣教機関である「神道大教院」に改められた。

この神道事務局が教派神道十三派の母体となる。同年4月、尊皇愛国思想教化のため、中央講学機関として麹町紀尾井町に仮大教院が設けられた。

その後大教院は芝増上寺に移転、旧神祇官の八神殿の社殿が下賜され、これを神殿として、天之御中主神高皇産霊神神皇産霊神(造化の三神)と天照大御神の4柱を奉斎した。

しかし、神仏合同布教は仏教側との対立などにより制度は崩壊し、同年5月に旧大教院は解散、閉鎖された。

明治9年(1876年)、黒住・修成の二講社が独立、神道黒住派、神道修成派と称した。

明治15年(1881年)1月、明治政府は神社を一般の宗教形態から遠ざけるため、神官の教導職兼務を廃止し、神官による葬儀や布教関与を禁じた。

これにより、神道は国家神道と教派神道に分けられ、一般宗教と区別された。

同年5月、神道神宮派・同大社派・同扶桑派・同實行派・同大成派・同神習派が、9月には御嶽派が別派特立した。

その間の8月、旧麹町区飯田町に神道事務局の神職養成機関として皇典講究所が開設、神道総裁だった有栖川宮幟仁親王が総裁を兼務した。

この皇典講究所が現在の神社本庁の母体であり、さらにそれを母体にして発展したのが現在の國學院大學(国学院大学)である。

明治18年(1885年)、旧淀藩主で従四位子爵稲葉正邦が初代管長に就任し、明治19年(1886年)に神道事務局を改組して「神道本局」と改称、教派名を「神道」と称した。

明治27年(1894年)には禊教会が、また御嶽教からは神理教が独立、明治29年(1896年)に旧麻布笄町に神殿と事務所を造営し、移転した。

明治33年(1900年)には金光教会、明治41年(1908年)に天理教会が独立し、教派神道十三派が成立した。

昭和15年(1940年)、『宗教団体法』が施行され、教派名を「神道」から「神道大教」へと改称した。

昭和20年(1945年)5月、空襲で建造物が全て焼失、終戦後間もなく、仮教務所が設けられた後、昭和23年(1948年)10月に再建された。現在の建物は昭和37年(1962年)に造営されたもの。

現在までに御祭神は、天之御中主神・高皇産霊神・神皇産霊神・伊邪那岐神伊邪那美神・天照大御神・天神八百萬神・地祇八百萬神。

例祭は春季例大祭が4月21日、秋季例大祭が10月21日。霊殿祭と本殿祭からなる。

なお、神道大教全国神社教会が組織されており、札幌八幡宮銀杏八幡宮四本木稲荷神社などを含む全国各地の神社が加盟している。

【ご利益】
厄災除け、家内安全、交通安全、商売繁盛など(公式HP
神道大教院 東京都港区西麻布
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