御所の横見社が漂着した地の飯玉氷川明神、江戸中期の本殿
横見神社 埼玉県比企郡吉見町久保田117
[住所]埼玉県比企郡吉見町久保田117
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横見神社(よこみじんじゃ)は、埼玉県比企郡吉見町久保田にある神社。久保田横見神社とも。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 横見郡「横見神社」に比定される式内社(小社)の参考社。近代社格では村社。

北に県道27号線が、南に県道345号線が走り、両者が交差する吉見町役場前の交差点の西、近く。

『新編武蔵風土記稿』によれば、江戸時代初期の慶長17年(1612年)夏、洪水で吉見町大字御所地内の横見神社が、当地に流れたために祀られた。

ただし、『武蔵国郡村誌』では、鎌倉時代の建長年間(1249年-1255年)、洪水の際に漂流したとしている。

どちらにしろ、『延喜式』以降のことであり、当社はあくまでも参考社で、式内は御所の横見神社となる。

久保田・上細谷・下細谷・御所・中新井・谷口・和名・小新井の8ヶ村の鎮守だった。もとは飯玉氷川明神社と呼ばれた。

つまり、飯玉神社と氷川神社。現在の御祭神も、飯玉神社の宇迦之御魂神と、氷川神社の素盞嗚尊櫛稲田姫命という構成になっている。

現在の本殿は、江戸時代中期の安永5年(1776年)に建立されたもので、町指定文化財になっている。

本殿の大きさは、表4尺1寸、妻3尺7寸、向拝4尺5寸で、彫刻や飾り金具を多用した造りになっている。

社殿の左側には境内社が鎮座する。八幡神社・天神社合祀社。その右側には八坂神社(例祭は7月18日)・稲荷神社がある。

社殿の右側に、一見古墳と思わせる高台の上には愛宕神社が鎮座する。この愛宕神社がもとの地主神らしく、横見神社の漂着以来、摂社として祀られている。

当社の例祭は10月9日。現在までに、伊弉册尊・速玉之男命・泉津事解之男命・大己貴命豊城入彦命を合祀しているとも。

『新編武蔵風土記稿』には、境内社として、稲荷社・八坂社・天神社・八幡社・熊野社が記載されているが、現在は見えない、天神社・熊野社を本殿合祀したものか。

【ご利益】
五穀豊穣・商売繁盛、夫婦和合、安産、厄災除け
横見神社 埼玉県比企郡吉見町久保田
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