もとは白山社で五社宮、十六羅漢石仏と藤神様
八幡神社(五社宮) 福井県福井市片粕町61-49
[住所]福井県福井市片粕町61-49
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八幡神社(はちまんじんじゃ)は、福井県福井市片粕町にある神社。鳥居の扁額には「五社宮」とあり、地図でも五社宮とある。五社神社とも。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「大山御板神社(越前国・丹生郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

JR福井駅の西5キロほど、日野川の西岸、川の土手の道にある公民館の横に、東向きの参道入口の鳥居がある。

社伝によれば、平安時代前期の第56代清和天皇の御代、貞観2年(860年)3月に勧請して創建されたという。

戦国時代の永正7年(1510年)、社殿が大破したことにより、朝倉氏9代当主朝倉貞景の時代、再建された。朝倉家家臣の清水尻鎚噛城の村野景政が大檀那となって、造営した。

江戸時代には、白山社と称していたようだ。昔から、やはり五社宮とも呼ばれ、このこの五社の中に白山神社が含まれていたともいう。

この白山社が、もとの大山御板神社とされ、伊邪那美尊火座霊尊武甕槌命を祀る。五社宮の由来は、この3柱に、八幡社の譽田別尊、他1柱を祀ることによる。

ただし、他1柱は不明。江戸時代の『越前国名蹟考』に、以下のようにある。
延喜式大山御板神社片糟に在り白山社と称す。蓋し大山縁によりて云うか。素良按ずるに大山御板神社は、今立郡舟津神社に座す神社考の説誤れり。
往古、当社の後ろに栄光寺という禅宗の寺があり、羅漢堂の中で十六羅漢石仏が祀られていたという。

栄光寺は所在不明、十六羅漢石仏は現存しているという。現在、当社入口に羅漢堂があり、藤神様と呼ばれた、戦国時代の天文9年(1540年)銘の地蔵菩薩が祀られている。

昭和34年(1959年)頃の日野川改修の際、岩淵にあった岩淵神社が当社に移された。境内では祀られていないようなので、本社に合祀されたか。

整理すると、当社の御祭神は、誉田別尊・伊邪那美尊・火産霊命・武甕槌命、他1柱。また、岩淵神社の御祭神も祀ると考えられる。例祭は9月15日。

なお、式内社「大山御板神社」の他の論社に、鯖江市鳥井町の春日神社、越前市の若竹町三ツ口町の神明神社、越前町乙坂の大洗磯崎神社と大谷寺の越知神社がある。

【ご利益】
厄災除け、安産、夫婦和合、火防
八幡神社(五社宮) 福井県福井市片粕町
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