風土記所載の巨石伝説、宍道の名の由来となった猪石と犬石
[住所]島根県松江市宍道町白石字森脇638
[電話]0852-66-1366

石宮神社(いしみやじんじゃ)は、島根県松江市宍道町白石にある神社。JR山陰本線の宍道駅の西、山陰自動車道の北に鎮座する。御朱印の有無は不明。

『出雲国風土記』にある「宍道社」、『延喜式神名帳』にある「宍道神社/完道神社(出雲国・意宇郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。御祭神は大己貴命 。『出雲国風土記』にある、所造天下大神つまり大穴牟遅命が犬を連れて猪狩りしたところ、犬も猪も石になったという説話の舞台とされる。

この出来事から、このあたりの地は「猪の道=宍道」と呼ばれるようになったとされる。あるいは猪の像のあるところという意味で宍道とも。宍道の地名起源。

鳥居を挟むようにしてある、二つの巨石が「猪石」と呼ばれる。長さは8メートルほどもあるという。この近くにある「女夫岩」が「猪石」と比定される説もある。

さらに社殿の裏にある、石垣で囲まれた2メートルほどの巨石が「犬石」と呼ばれる。この「犬石」が当社の御神体である。

いずれの時代にか、その石に大穴牟遅命(大国主命)の御分霊を奉斎し、当地の産土神としたという。かつてはこの石を本殿として祀った。

江戸時代には祇園社と呼ばれたようだが、明治5年(1872年)には村社に列し、大正2年(1913年)5月17日、神饌幣帛料供進社に指定された。

現在、この巨石は「出雲国風土記記載遺跡」と呼ばれ、町指定文化財。当社の例祭は10月16日。また、境内社に熊岩神社がある。

なお、『出雲国風土記』記載「宍道社」、式内社「宍道神社/完道神社」の論社は他に、佐々布の大森神社、宍道の氷川神社が合祀した三崎神社がある。

【ご利益】
厄災除け、病気平癒、縁結び
石宮神社 島根県松江市宍道町白石
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