平安前期の創立、空海筆の額、3本のムクノキの巨樹
加和良神社 兵庫県丹波市氷上町香良127
[住所]兵庫県丹波市氷上町香良127
[電話]0795-87-0124 - 高座神社

加和良神社(かわらじんじゃ)は、兵庫県丹波市氷上町香良にある神社。現在は市内青垣町の高座神社の兼務社である。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「加和良神社(丹波国・氷上郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

加古川左岸、県道7号、いわゆる青垣柏原線と別れ、標高566メートルの鷹取山に向かい、県道283号を東に進む。

「独鈷の滝」に至る道でもある283号に入って間もなく、左手500メートルほどのところに当社が見えてくる。

創立年代は不詳だが、平安時代前期の嵯峨天皇(在位:809年-823年)の御代に創立ともされる。鳥居の額は、弘法大師空海の筆だと伝わる。

その後の経緯は不詳。安土桃山時代の天正年間(1573年-1591年)、兵火により拝殿が焼失したという。

江戸時代中期の享保11年(1726年)、再建。近世を通じて、住吉大明神と称していたという。

明治6年(1873年)、村社に列した。御祭神は上筒穗命(表筒穂命)1柱とされる。加古川を利用して物資を運んだ往時、その安全を願ったものと考えられる。

ただし、御祭神については、『丹波志』では住吉神、『特選神名牒』では武内宿禰命としている。例祭は10月9日。

境内は古くから「欅の森」と俗称され、大ケヤキの老樹が特に目を引く。「加和良神社社叢」として市の天然記念物に指定されている。

全部で15本の巨樹があるとされ、巨木の森。その中でも特にムクノキが有名で、鳥居側に御神木として祀られている。樹高30メートル、目通り幹囲5.5メートル。

地上1.5メートルほどから横に大枝が伸び、道路に大きくはみ出す、ちょっと変わった格好のムクノキ。

他にも、向かって右手奥、樹林内に立つ、板根の発達が著しいもの、本殿後方に立つものなど、目立ったものでも計3本のムクノキの大樹がある。

なお、伊勢国奄芸郡にも同名の式内社があり、現在の三重県鈴鹿市稲生町に当社と同名の神社が鎮座する。

【ご利益】
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加和良神社 兵庫県丹波市氷上町香良
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