南北朝期に楠山城初代城主が信州を勧請、河曲郡式内の見方も
楠郷総社神明社 三重県四日市市楠町北五味塚1
[住所]三重県四日市市楠町北五味塚1
[電話]059-397-4466

楠郷総社神明社(くすごうそうしゃしんめいしゃ)は、三重県四日市市楠町北五味塚にある神社。神紋は梶紋で立ち梶の葉。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「川神社(伊勢国・河曲郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。楠郷7ヶ村の総氏神である神明社として崇敬されていたという。南北朝時代の正平24年(1369年)、楠町本郷に楠山城が築城された。

初代城主として伊勢国司北畠氏の被官で信州諏訪出身の諏訪十郎貞信が就任。信州諏訪大明神を勧請して、末社上下諏訪社として創立した。

御巫清直は当社を式内比定したが、当地が河曲郡かどうかは不明。式内社「川神社」の論社は他に、鈴鹿市河田町の川神社がある。

江戸時代には、諏訪大明神神明社とも楠郷総社とも呼ばれていた。明治になり、楠村郷総社神明社などとも称した。明治39年(1906年)、村社に列し、神饌幣帛料供進社に指定された。

明治41年(1908年)、大字南五味塚字南塚の村社南御見塚社など18社と当社末社上諏訪神社など境内社5社、無格社1社を合祀し、社名を楠村神社に改称した。

明治42年(1909年)、下記の神社を合祀した。

・大字小倉字入日の村社土御門神明社と境内社
・大字北一色字総縄の村社北一稲荷社
・大字本郷字風呂屋の村社楠村神社
・大字南川字村内の村社瓜生神明社、無格社東浦天・祭満社・山祗神社
・大字南川字東浦の無格社加茂神社
・大字小倉字砂間の村社丑之神明社
・大字小倉字松山の無格社山神社
・大字吉崎字三之割村の村社吉崎神明社、無格社山神社

明治43年(1910年)、さらに字南塚、字市場鎮座の渚社を合祀して一村一社を完成した。

市内楠町本郷には楠村神社があるが、当社とは別の神社である。ただし、当社に合祀され、その後昭和2年(1927年)、旧社地に復社した。

昭和21年(1946年)に社格が廃止。同年宗教法人として届け出た。後、合祀各社の氏子崇敬者達の熱意により分祀が行われ、現社号に再度改称して現在に至っている。

氏子地域は、楠町北五味塚・吉崎・小倉・北一色・南川。御祭神は、主祭神が天之御中主神。下記の神々を合祀している。

大日孁貴命玉依毘売命宇迦之御魂神大宮能売神猿田毘古神火之加具土神建御名方神八重事代主神品陀和気命伊邪那美命菊理姫命・予母都事解男神・建御雷之男神・経津主神天之菩卑能命建速須佐之男命大山津見神・天照大御神・豊宇気毘売神大綿津見神蛭子命・楠郷総神23柱

例祭は10月体育の日を含む3連休の2日目で秋祭。神輿渡御などが行われる。3月第2日曜日には春の御桑祭がある。

【ご利益】
地域安全、家内安全、厄災除け
楠郷総社神明社 三重県四日市市楠町北五味塚
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