比々留明神・昼生大明神、社前は石ヶ原、「三寺町の獅子舞」
[住所]三重県亀山市三寺町590
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石神社(いしじんじゃ/いわじんじゃ)は、三重県亀山市三寺町にある神社。三寺町の西、小高い尾根の上に鎮座する。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「石神社(伊勢国・鈴鹿郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。『三国地志』によれば、当社は比々留明神祠と呼ばれ、比々留明神はひびる谷、つまり昼生七郷の総社として崇められていたという。

御巫清直『神社検録』によれば、旧三寺村の産神で、社前は石ヶ原と呼ばれ地で、東の谷は天神ヶ谷、北の谷を岩ノ谷といったという。

江戸時代後期の文化年間(1804年-1818年)の鳥居扁額には、「正一位晝生大明神」とあった。昼生大明神と称したのは、いつの頃にか社号が不明になったためだという。

明治40年(1907年)8月、村社に列した。御祭神は須佐之男命で、例祭は10月10日で秋季大祭、秋祭り。氏子地域は三寺町。

獅子頭一ロを所蔵している。古来3年に1回ずつ安知本から下の庄に至る道中を順に舞ってまわる慣例があった。

現在の市指定無形民俗文化財「三寺町の獅子舞」である。戦前は1ヶ月ほどかけて三寺とその周辺の集落を廻った。

昭和49年(1974年)に1週間に短縮され、さらに平成6年(1994年)からは正月三ヶ日となった。

毎朝、獅子舞の前には「水こおり」を取り、当社に向けた舞いから始める。正月1日、3日は地元で舞い、2日は中庄町、下庄町本郷・神向谷を廻る。

最終日の3日は、三寺町の久導寺境内で入山式、脱衣の舞がある。その後、当社遥拝所で離郷の舞を行って、神楽囃子で当社へ向けて山に上がる。

当社に着くと、社殿前で後鎮の舞を奉納した後、神主による還霊祭・ショウネ抜きを行った獅子頭を本殿に納める。

社参道の口に立っている「石神礼拝所」と書かれた石標は、明治7年(1874年)の建立。

なお、式内社「石神社」の論社は他に、鈴鹿市山本町の椿大神社が合祀した石大神がある。

また、伊勢国には員弁郡にも同名の式内社があり、いなべ市の藤原町北勢町の当社および式内同名神社、藤原町下野尻の春日神社が論社となっている。

【ご利益】
厄災除け、病魔退散、無病息災、五穀豊穣
石神社 三重県亀山市三寺町
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