鎌倉期に赤城神社が最初に鎮座した地、室町期に遷座後も跡地奉斎
[住所]東京都新宿区早稲田鶴巻町568
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元赤城神社(もとあかぎじんじゃ)は、東京都新宿区早稲田鶴巻町にある神社。赤城神社の最初の鎮座地で、現在は赤城神社の兼務社である。御朱印の有無は不明。

伝承によれば、鎌倉時代後期の正安2年(1300年)、群馬県赤城山麓の大胡の豪族だった大胡彦太郎重治が牛込に移住した時、本国鎮守の赤城神社の御分霊を奉斎した。

『東京都神社名鑑』では、この時の年を正応3年(1290年)としているが、赤城神社の由緒の方が正しいのだろう。御祭神は、磐筒雄命

室町時代の寛正元年(1460年)、太田道潅が神威を尊んで、牛込台、現在の牛込見付附近に遷した。里人は神威を尊崇して、その跡地に小祠を建て、元赤城大明神と称した。

ちなみに、赤城神社は戦国時代の弘治元年(1555年)、大胡宮内少輔が現在地に遷座した。これが牛込氏で、牛込氏は、大胡氏の後裔にあたる。

明治初年(1868年)、当社は元赤城神社と改称。昭和20年(1945年)5月25日、戦災により、境内の建物など一切を焼失した。

この時、境内の狛犬一対の一つも失われ、もう一つが境内に現存するが、猛火によるものか、顔が剥がれ落ちたようになっており、空襲の激しさを今に伝えている。

なお、本殿の前にも、左右の小さな神殿狛犬が安置されている。他に境内には田島森碑がある。

赤城神社の由来と「田島の森」と呼ばれた当地の歴史を伝える記念碑で、当地は当初、牛込早稲田村の「田島の森」と呼ばれる沼地だったという。

例祭は9月19日。本社の赤城神社と同日で、最近では19日直近の休日に行われている。

【ご利益】
殖産興業、厄難消除、学問芸術の神、火防の神
元赤城神社 東京都新宿区早稲田鶴巻町
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