太田道灌と家臣が同じ霊夢、戦国期に現在地に遷座、綱吉の母の崇敬
[住所]東京都新宿区余丁町12-18
[電話]03-3357-9536

出世稲荷神社(しゅっせいなりじんじゃ)は、東京都新宿区余丁町にある神社。御朱印の有無は不明。

室町時代の長禄元年(1457年)、千代田城(後の江戸城)主だった太田道灌が、「郭向の岡」と呼ばれていた地に創建したと伝わる。

それによれば、道濯の家臣である粟津民部豊重が、ある夜、夢に「武蔵国豊島郡江戸境は日城天府の地であり、他日繁栄限りなし、我は山城国稲荷大明神である」とのお告げを受けた。

豊重は道灌にこの旨を話したところ、道灌も同じ霊夢を見たという。そこで創建となったという。

戦国時代の大永6年(1526年)、遠山左衛門尉直影が当地へ遷座、武州稲荷山と称したという。

江戸時代前期の元禄年間(1688年-1703年)、5代将軍徳川綱吉の母桂昌院の信仰が篤く、しばしば角力も興行され、賑わったという。

幕末の嘉永7年(1854年)、江戸麹町六丁目金鱗堂出版の大久保絵図にも当社のことは掲載されている。

明治6年(1873年)、それまで粟津稲荷大明神あるいは朝日稲荷と呼ばれていたが、現社号に改称した。御祭神は宇迦魂大神

昭和20年(1945年)4月14日、戦災により社殿その他一切が全焼した。その後、再建された。

昔から農工商の神として崇敬され、特に当社は武士の信仰篤く、商売繁昌・家内全隆・除災、特に火災から守る神として霊験あらたかであることが知られる。

現在では、地元余丁町はもとより近隣住民の氏神として尊まれ、2月の初午祭、10月17日の例大祭が毎年の祭事として行われている。

近年では、10月に餅つき大会が行われ、出世稲荷神社奉賛会の主催に協賛団体の協力のもと、大勢の子供が来場し、趣向を凝らしたイベントで賑わっているという。

【ご利益】
商売繁盛、事業成功、家内安全、火防
出世稲荷神社 東京都新宿区余丁町
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