桃山期勧請の稲荷、大正期に神明と合併、旧境内に杉山社など
本郷神社 神奈川県横浜市緑区東本郷4-12-16
[住所]神奈川県横浜市緑区東本郷4-12-16
[電話]045-472-0990

本郷神社(ほんごうじんじゃ)は、神奈川県横浜市緑区東本郷にある神社。劔神社の兼務社とされるが、独立の電話番号がある。御朱印の有無は不明。

もとは稲荷社である。安土桃山時代の慶長5年(1600年)、武蔵国都筑郡本郷村1035番地に伏見神社より御分霊を奉祀したと伝わる。御祭神は倉稲魂命

江戸時代後期の『新編武蔵風土記稿』本郷村の条にも「稲荷社」とあり、「除地、一段、村の巽の方にあり、是も村内の鎮守なり、山上に社たてり、例祭九月二日なり」とある。

また、末社に、本社に向て左に杉山社・稲荷社、本社に向て右の方に疱瘡神社・白山社があったという。この杉山社は、杉山神社72社の一つ。ただし、御祭神は不明。

この稲荷社の別当は東観寺だった。大正10年(1921年)、本郷村668番地に鎮座していた神明社(天照皇大神)を合併した。

この神明社も、『新編武蔵風土記稿』本郷村の条に記載され、先の「稲荷社」の前に、「村の鎮守なり」とされている。

それによれば、「當社あるをもて小名をも神明山と呼ぶ」、「社地はすぐれて高き所なり、例祭は六月十六日なり」とあり、やはり別当は東観寺だった。

なお、神明社の「背後にわづかなる塚あり、塚上に榊をうえたり、故あるべきものと見ゆれども、土地にても傳へず」とある。

昭和40年(1965年)4月25日、町の中央部である713番地に社殿を創築し、現社号に改称して遷座した。例祭は9月27日で例大祭、秋祭り。

社殿基壇上に一対、社殿前に昭和40年奉納のものが一対、それぞれ狛犬がある。

遷座したためか、『新編武蔵風土記稿』に記載されるような本社・末社の関係ではなくなっている。末社は本社に合祀されたのだろうか。

【ご利益】
商売繁盛、開運招福、家内安全
本郷神社 神奈川県横浜市緑区東本郷
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