江戸中期に創建or再建、境内に大口真神=犬神の小祠、77段の石段
杉山社 神奈川県横浜市神奈川区菅田町436
[住所]神奈川県横浜市神奈川区菅田町436
[電話]045-941-3302 - 劔神社

杉山社(すぎやましゃ)は、神奈川県横浜市神奈川区菅田町にある神社。菅田杉山社、菅田杉山神社などとも。現在は劔神社の兼務社である。御朱印の有無は不明。

創建年代は不詳。江戸時代中期の享保17年(1732年)に創建されたとも、この時に再建されたともされる。

『新編武蔵風土記稿』下菅田村の条には、小名戸倉組と小名日向根に「杉山社」があったと記されている。このうち、当社は小名日向根の方。それによれば、下記とある。
是も山王稲荷を相殿とす、社は三間に二間、社前の坂を下りて木の鳥居あり、巽に向ふ。末社稲荷社。本社の左にあり。
この前に、小名戸倉組の杉山社が紹介され、「稲荷山王を相殿とす」とあるため、当社紹介では「是も」とされた。

ちなみに、小名戸倉組の杉山社は、もとは菅田町891に鎮座していたようだが、現在は菅田神明社に合祀されている。いずれにせよ、当社を含む両杉山社は杉山神社72社のうちに含まれる。

当社の御祭神は五十猛命。例祭は9月28日で、例大祭。また、社殿の横に小さな祠があり、「大口真神」の護符が祀られている。

この小祠は、江戸時代に武蔵御嶽神社から勧請された。犬神として大事にされてきた。いわゆるオオカミ信仰。

盗難除けや、林や田畑を害獣などから守るために建てられたとされる。オオカミ信仰であれば、杉山社でも日本武尊の方がつながりが深いが。

77段の石段を登ると、「廻り戸 杉山神社合祀記念 昭和四五年九月二八日」と刻んだ碑がある。

石段の中途に、「天保三壬辰年八月吉祥日」の銘がある石鳥居が建立されている。天保3年は江戸時代後期の1833年に相当する。

石段の登り口に「菅田南町鎮守」とペンキで書いた看板が新らしく出ている。

【ご利益】
家内安全、地域安全、五穀豊穣、リフレッシュ
杉山社 神奈川県横浜市神奈川区菅田町
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