石川牧の総鎮守、畠山重忠が崇敬、10月例祭では神輿の入り乱れ
[住所]神奈川県横浜市青葉区新石川町1-24-9
[電話]045-901-3431

驚神社(おどろきじんじゃ)は、神奈川県横浜市青葉区新石川町にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

創建年代は不詳。一説に奈良時代の創立とも。石川牧、石川の牧の総鎮守として崇敬された。

往時、石川牧は旧都筑郡内の旧山内村石川・荏田、中川村大棚・茅ヶ崎、中里村黒須田・大場・鉄・麻生・鴨志田・早野・王禅寺。

また、橘樹郡内の旧向丘村菅生、宮前村土橋・有馬・馬絹・野川・梶ヶ谷などの大字に渡る広大なものだった。

この地域は多くの牧場があり、名馬がよく出た場所から、「馬を敬う」の二字を合成して「驚」という社号になったという説がある。

社前は旧鎌倉街道に当たり、鎌倉時代、源頼朝の臣である畠山重忠が篤く崇敬したと伝える。重忠の名馬「三日月」も石川牧の産と伝わる。

江戸時代後期の『新編武蔵風土記稿』石川村の条にも「鷺明神社」とある。別当は置かれず、村民によって管理されていた。本社に向て右に稲荷社があったという。

当社の御祭神は素盞鳴尊。明治6年(1873年)12月、村社に列し、昭和10年(1935年)5月27日に拝殿を再築、社殿の面目を一新した。

昭和12年(1937年)10月6日には神饌幣帛料供進社に指定された。昭和14年(1939年)、当地は横浜市に合併されたが、その時まで馬料共有地50町歩余りが残っていたという。

戦時中、当社では出征兵士の出陣式と戦勝祈願の儀式が行われた。次第に簡素化されたが、初めの頃は盛大に行われたという。

往時、家族身内、青年団、消防団、国防愛国婦人会、一般の人が参列し、花火が上がり楽隊付の行列で、現在の246号線の川崎境まで送られたという。

昭和57年(1982年)、拝殿屋根を銅板葺に改修。平成16年(2004年)には「平成の大改修整備事業」が行われ、現在の装いになった。

例祭は10月体育の日の前の日曜日で例大祭、石川の祭りとも。市内北部地区最大の祭りとされ、たまプラーザ~あざみ野~荏子田~美しが丘西の地域にある6つの地区の合同祭礼。

宵宮の土曜日は午後から各地区で大太鼓、山車(囃子)、神輿が巡行する。翌日曜日は堂前で3基の神輿が近づきながら揉み合い、威勢のいい掛け声を響かせる。

ぶつかり合いそうで、ぶつからない。この神輿の入り乱れは、なかなかの大迫力で見ている人々を魅了する。

午後12時、保木の大太鼓を先頭に、神輿、山車(お囃子)の壮観なパレードが当社に向かう。13時には当社下の神酒所でもある宮元自治会館前で3基の神輿が再び揉み合う。

また、各地地区の女性たちが荏子田の神輿を担ぐ女神輿もある。当社境内で奉納される「牛込の獅子舞」も有名。当日は露店も多く出て賑わう。

なお、当社では、都筑区池辺町の杉山神社などを兼務している。

【ご利益】
厄災除け、病魔退散、無病息災、地域安全
驚神社 神奈川県横浜市青葉区新石川町
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