猿渡氏・佐江戸城の鎮護か、江戸初期の棟札、社殿屋根上にも狛犬
杉山神社 神奈川県横浜市都筑区佐江戸町2020
[住所]神奈川県横浜市都筑区佐江戸町2020
[電話]044-988-0045 - 琴平神社

杉山神社(すぎやまじんじゃ)は、神奈川県横浜市都筑区佐江戸町にある神社。近代社格では村社。佐江戸杉山神社とも。現在は琴平神社の兼務社で、御朱印も琴平神社で頂ける。

創建年代、勧請の由緒などは不詳。旧別当の東漸寺に、江戸時代初期の慶長18年(1613年)再興に関する棟札が伝わるという。

その棟札には代官小泉久彌、小代官石川次郎右衛門などの名が記されていたという。古くより鎮座していたようで、佐江戸村内三給の鎮守として崇敬されたという。

一方、当社の背後は高く、佐江戸城の東北に接しているので、城主猿渡氏が城の鎮護のために勧請したものであろうとも考えられている。

佐江戸城は、小机城の出砦ともされているが、安土桃山時代の天正元年(1573年)に亡くなった猿渡内匠助による築城ともされている。

『新編武蔵風土記稿』佐江戸村の条にも「杉山社」とあり、「神體は束帶の像にて長さ一尺許、彫刻もいとしつぽくにして甚古物のさまに見ゆ」とある。杉山神社72社の一つ。

『新編武蔵風土記稿』には末社として、社に向て右の方に稲荷社、左の方に御靈社、太神宮があったというが、現在は稲荷社のみのようで、他に御嶽三柱大神の碑がある。

江戸時代後期の文政3年(1819年)11月に再築の記録が残る。当社の御祭神は五十猛命

明治6年(1873年)、村社に列し、明治16年(1883年)10月28日には社殿を改築・竣工し、大正9年(1920年)12月22日には神饌幣帛料供進社に指定された。

明治16年の社殿は壮麗であったが、大正12年(1923年)9月1日に発生した関東大震災により大破、大正15年(1926年)3月に再建着手、同年12月に竣工したのが現在の社殿。

現在の社殿には、屋根に狛犬がある。他に、拝殿の前にも一対の狛犬が安置されている。境内には他に、先達福田弥兵衛などが建てた参明開山の碑がある。

当社の例祭は9月17日、あるいは9月27日ともされるが、例大祭。現在は9月末の日曜日に行われているようで、子供御輿や露店、奉納演芸などが行われている。

【ご利益】
家内安全、地域安全、方除け、厄災除け
杉山神社 神奈川県横浜市都筑区佐江戸町
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