「小松の里」、明治期に本社に、舞楽「納曾利」と雅楽の伝承普及
[住所]東京都葛飾区新小岩4-21-6
[電話]03-3655-8110

於玉稲荷神社(おたまいなりじんじゃ)は、東京都葛飾区新小岩にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

神田お玉ヶ池の社、つまり現在の千代田区岩本町繁栄お玉稲荷大明神を勧請して創建された。

当地「小松の里」は昔、徳川将軍の鷹狩りの地として知られている。古地図で見ると、この地に「おたまいなり」の所在が記されているが、古くは分社だった。

幕末の安政2年(1856年)、本社だった繁栄お玉稲荷大明神が大地震による火災で焼失したため、明治4年(1871年)、本社を当地へ遷座した。

御祭神は稲荷大明神と称えられる倉稲魂命で、伊勢の神宮(伊勢神宮)の豊受大神宮(外宮)と同神とする。

例祭は4月29日で、例大祭。後述の雅楽が奏される中で、神官が神殿の扉を開け、献餞、祝詞奏上と続く。

そして神前で異様な面をつけた2人が「納曾利(なそり)」を舞う。別名を「双龍舞」ともいい、二匹の龍がたわむれ遊んでいる様を舞にしたものといわれている。

その装束は紺・緑系で、毛べりの裲襠をつけ鳥が描かれている。

緑青色の面には銀色の目、上下二対の牙、金色の髪、髭は逆立ち、吊りあごにこの面を装着して、銀色の桴を右手にもって舞う。

また、2月初午に初午大祭がある。

当社を拠点に活動する瑞穂雅楽会がある。当社の大祭で雅楽・舞楽の奉納を行うのみならず、初宮詣、七五三詣、結婚式、厄除け祈願祭や、出張祭典でも雅楽を奏す。

瑞穂雅楽会はニューヨーク・カーネギーホールをはじめ、国内外でアジアの総合芸術「雅楽」の普及活動を行っている。

韓国や中国などアジアの研究教育機関と連携し、日本が伝承してきたアジアの宮廷舞踊を、再びアジアへ輸出する「アジア里探(RETURN)プロジェクト」を推進している。

特に「ビデオ=オンラインワークショップ」の協力の下でテレビ会議システムを用いたIT利用の舞楽遠隔レッスンは、当社から世界へ向けて行われている。

当社境内の拝殿横に、樹齢450年と伝えられるイチョウ(銀杏)の大樹がある。季節に昇殿参拝すると、御神前に上がった「御神木のぎんなん」を撤饌としておわけされる。

【ご利益】
産業興隆、商売繁昌、家内安全、交通安全、芸能上達(公式HP
於玉稲荷神社 東京都葛飾区新小岩
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於玉稲荷神社 東京都葛飾区新小岩の御朱印