明治期勧請の横浜吉原のお酉様、11月に恒例の酉の市、桂歌丸ゆかり
[住所]神奈川県横浜市南区真金町1-3
[電話]045-231-3208

金刀比羅・大鷲神社(ことひら・おおとりじんじゃ)は、神奈川県横浜市南区真金町にある神社。近代社格では無格社。金刀比羅大鷲神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

幕末の安政6年(1859年)、横浜開港にあたり、港崎遊郭の岩亀楼主人である岩槻屋佐吉が讃岐国象頭山金比羅大権現を勧請し、港崎町(現在の横浜公園の地)に祭祀した。

これが金刀比羅神社の始まり。明治5年(1872年)、遊廓の移転とともに高島町7丁目の海側へ遷座。

これを契機に東京の吉原に倣い、「おとり様」を勧請した。勧請元は、東京浅草の鷲神社とも、足立花畑の大鷲神社ともされる。

ともかく、金刀比羅神社の境内末社、別宮として大鷲神社が創建された。この時より、浅草と同様に酉の市が行われるようになった。

明治6年(1873年)3月、無格社として登録され、明治15年(1882年)4月にはやはり遊廓の移転とともに真金町へ遷座した。

大正12年(1923年)9月1日の関東大震災と昭和20年(1945年)5月29日の横浜大空襲でともに被災。その度に再建された。

現在の社殿は昭和63年(1988年)8月、再建されたもの。現在は、「横濱のお酉様」として親しまれている。

御祭神は、金刀比羅神社が大物主命・崇徳天皇、大鷲神社が天之鳥船命手力雄命日本武命で、現在、大鷲神社は金刀比羅神社の相殿に祀られている。

例祭は11月酉の日。金刀比羅神社の例祭は5月10日とされるが、すでに主客が逆転しており、当社そのものの例祭といえば、11月の酉の市が定番。

11月上酉の日が一の酉、中酉の日が二の酉、下酉の日が三の酉。開運守りを付けた熊手や、掻き集める・鷲掴みからの掻き米などが授与される。

県下よりの参拝者も多く、善男善女で賑わいを極め、独占的な横浜の初冬を告げる年中行事として民衆の心の中に生きている。市の無形民俗文化財指定第一号。

市内でも歴史がある横浜橋商店街の裏手に鎮座。商店街のある真金町は、落語家である桂歌丸の自宅があり、横浜橋商店街の名誉顧問も勤めている。

当社とのかかわりも深く、酉の市の際の提灯奉納では、桂歌丸の名が入った提灯が掲げられている。

境内社に、伏見稲荷神社(宇迦魂命)がある。例祭は2月の午の日。

【ご利益】
商売繁盛、事業成功、出世開運、交通安全(公式HP
金刀比羅・大鷲神社 神奈川県横浜市南区真金町
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金刀比羅・大鷲神社 神奈川県横浜市南区真金町の御朱印