飛鳥朝創建の「天王さん」、三川合流地点の眺望とツブラジイ
[住所]大阪府三島郡島本町広瀬1497
[電話]075-962-1651

若山神社(わかやまじんじゃ)は、大阪府三島郡島本町広瀬にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

飛鳥時代の大宝元年(701年)、行基が勅命により勧請、創建されたという。二十二社の一つとされるというが、一般的に二十二社には含まれない。

平安時代の延久6年(1074年)、官幣社に列し、古来勝幡寺が宮寺となって奉仕し、西八王子社、牛頭天王社とも呼ばれた。

現在も広瀬、東大寺、桜井、神内の氏神として「天王さん」の通称で広く親しまれている所以。

社伝によれば、鎌倉時代、後鳥羽上皇も勅使を遣わし、南北朝時代には、桜井の里で楠木正成が子の正行との訣別の際に重臣を代わりに参拝させたとたと伝わる。

明治になり、神仏分離令によって、現社号に改称した。御祭神は素盞鳴尊。現在、例祭は5月4日・5日で例大祭。

4日に宵宮、5日が例祭で、近年では島根の子供たちによる石見神楽の奉納が行われている。子供のものとはいえ、迫力十分で、毎年200人前後の観客を魅了する。

境内摂社に、もとは百山山頂に鎮座した百山稲荷神社(宇賀御魂神)と、水無瀬神宮の北方の地に当社と同じく行基が創建した小烏神社(素盞鳴命)がある。

小烏神社は往時、西八王子下ノ宮、小烏大明神とも呼ばれ、昭和45年(1970年)に当社境内に移された。

1000年以上前から存在する森の中に鎮座し、自然環境保全地域になっており、秋は紅葉、春は桜の名所として知られている。

毎年4月上旬の日曜日には桜まつりが開催され、鎮花祭の他、奉納ライブがあり、露店の出店が多数にのぼる。また、毎年11月にはもみじ祭りが行われる。

社地は山林約4万坪。境内から、男山や、桂川・宇治川・木津川の三川合流地点なども眺めることができる。

また、境内西側に自生する42本のツブラジイの樹齢200年前後とされる巨樹や、その社叢林は、府の天然記念物に指定され、「若山神社のシイ林」として大阪みどりの百選。

平安時代の貞観年間(859年-877年)作とされる聖徳太子七歳御像が伝わり、現在は町の有形文化財に指定されている。また、「東大寺村おかげ踊図絵馬」が府指定有形民俗文化財。

これは、江戸時代後期の天保2年(1831年)6月、東大寺村若連中が中心となり、西八王子社と呼ばれた当社境内で行われた「おかげ踊」の様子を、絵馬として当社に奉納したもの。

なお、当社は、高槻の市街地を南に見下ろす標高315.5メートルの若山の北側登山道になっている。低山ならではの歩きやすさで、北摂地域でも人気のあるハイキングスポット。

【ご利益】
厄災除け、病魔退散、無病息災、諸願成就
若山神社 大阪府三島郡島本町広瀬
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若山神社 大阪府三島郡島本町広瀬の御朱印