祭礼席次で争い、江戸前期に間子から分離、鶏合わせ神事
加都良乃神社 兵庫県多可郡多可町中区天田159-1
[住所]兵庫県多可郡多可町中区天田159-1
[電話]0795-32-0076

加都良神社(かつらじんじゃ)は、兵庫県多可郡多可町中区天田にある神社。天田加都良神社、加都良乃神社とも、加都良乃命神社とも呼ばれる。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 播磨国 多可郡「加都良乃神社/加都良乃命神社」に比定される式内社(小社)の参考社。近代社格では村社。

江戸時代前期の正保4年(1647年)、間子の加都良神社の祭礼において、席次に関する争いが発生した。

この争いは江戸時代後期の天保4年(1833年)とする向きもあるが、後述の社殿造営と矛盾する。当社が江戸時代初期あるいは前期か、それ以前の創建であることは間違いないとされる。

ともかく、争いの結果、氏子が分離し、当社が創建された。霊代を高寺山量光寺本堂に鎮座し、仮殿上棟と遷座を行ったという。

御祭神は、加都良乃命。寛文8年(1668年)、本殿が造営された。鳥居脇の石灯籠には明和4年(1767年)銘があり、狛犬の台座には文政8年(1825年)の銘が残る。

明治7年(1874年)、村社に列した。例祭は10月9日。昭和の初めごろまで、鶏合わせという神事が行われていた。

元日の朝、お当が八柱権現の前で「大事小言、村まんべんに、五穀成就」と唱え、元気に暮らせるよう拝んだ後に、鶏を合わせ、鶏の鳴き声で豊作を占った。

その後、当社での鶏合わせは廃れたが、町の播州柏保存会により保存・飼育されている。町文化財に指定され、種の保存が図られている。

当社の南東に間子の加都良神社があり、当社の南方に岸上の加都良神社がある。岸上は間子の御旅所だったという。

【ご利益】
家内安全、開運招福、五穀豊穣
加都良乃神社 兵庫県多可郡多可町中区天田
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