飛鳥朝の創立、天満大池と道真の伝承、10月に神輿を池に投げ込む
[住所]兵庫県加古郡稲美町国安538
[電話]079-492-0741

国安天満神社(くにやすてんまんじんじゃ)は、兵庫県加古郡稲美町国安にある神社。単に天満神社とも、播州稲美天満神社などとも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

飛鳥時代、第36代孝徳天皇の白雉4年(653年)に王子権現として創立したという。

平安時代、第59代宇多天皇の寛平5年(893年)に池大明神宮(大年神)の御旅所とも奥の院ともされた現在地に遷座し、それより今の船引が御旅所となった。

現在地は県内最古のため池とされる天満大池に隣接し、その池を神格化したのが池大明神。

延喜元年(901年)2月、菅原道真が左遷の途次、明石の二見に上陸し、眺めが良いと評判だった当地に立ち寄ったという。そのため、当地は仮寝の丘とも呼ばれた。

上陸地の二見には御厨神社があり、やはり道真が宿を取った伝承が残り、「仮寝の岡」と呼ばれるという。

戦国時代、第106代正親町天皇の永禄8年(1565年)に再建され、安土桃山時代の慶長6年(1601年)には池田輝政が黒印5石を寄進した。

現在の社殿は、江戸時代中期の元禄14年(1701年)の造営である。以前まで、境内には円光寺があり、当社の神宮寺だった。明治になり、円光寺は移転した。

現在までに主祭神は菅原道真で、市杵島姫命(弁財天)・大年神を配祀する。

例祭は10月体育の日の前日の日曜日。その前日の土曜日とともに、秋祭りで、屋台(太鼓台)練り、獅子舞の奉納、神輿渡御などが行われる。

屋台(太鼓台)練りは岡西・国岡で、獅子舞は岡西・国岡・国安・十七丁・蛸草・六分一・岡東・北山。

神輿渡御では、神事として神輿を天満大池に投げ込む。この神事は、みそぎとして、また農業用ため池の天満大池の満水と五穀豊穣を願って行われ、奇祭として知られる。

なお、当社は旧加古郡において、毎年春、3月末から5月初頭のいずれかに行われる臨時の祭り、国恩祭を行う神社の一社。

室町時代の天神曼荼羅が町指定文化財で、社殿の裏の杉の切株に、羽柴秀吉(豊臣秀吉)の社殿取り壊しを中止させた「大蛇の話」が残っている。

【ご利益】
学業・受験合格、病気平癒、五穀豊穣
国安天満神社 兵庫県加古郡稲美町国安
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