平安初期に顕現・創建、愛宕参りで清め、各種授与品が有名
[住所]京都府京都市右京区山ノ内荒木町3
[電話]075-802-4359

猿田彦神社(さるたひこじんじゃ)は、京都府京都市右京区山ノ内荒木町にある神社。別名は山ノ内庚申で、京都三庚申・京洛三庚申の一つ。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創祀・創建年代は不詳。伝教大師最澄が座禅する霊窟を探していたところ、猿田彦大神が現れ、座禅石の近くに大神を奉斎したとも伝わる。

その後、嵯峨天皇(在位:809年-823年)が行幸した際、猿田彦大神が道案内をしたため、社殿を造営したという。

もとの資料に、「その後嵯峨天皇が」とあるため、後嵯峨天皇の御世(在位:1242年-1246年2月16日)、つまり、鎌倉時代に社殿が造営されたともされる。

ただ、「その後嵯峨天皇が」は明らかに、「その後、嵯峨天皇が」と読むべきで、最澄と嵯峨天皇、時代としてもほぼ連続して、平安時代初期に当社御祭神が出現した、と思われる。

かつては道祖神として信仰されていたという。安井村に社殿があり、愛宕参りの参詣者が滝で身を清めたとも伝わる。

明治18年(1885年)、現在地に遷座し、昭和55年(1980年)に社殿が修復され、現在に至る。

境内社に、大国主社(大国主命)、秋葉社(火伏の神・秋葉明神)、稲荷社(稲荷大神)がある。

他に、役行者尊、聖観世音菩薩、不動明王、延命地蔵大菩薩を祀る。等身大の白猿木彫像、石造の三神猿なども安置され、予約をすれば写真撮影も可能だという。

境内には御神木の庚申楠と呼ばれる大クスがある。樹齢700年以上とされ、「右京区民の誇りの木」に指定されている。

また、境内にある男岩・女岩を撫でて祈願すると、縁結びなどのご利益があるといわれている。

社宝として、この地の庚申講に用いられてきた御軸「御幣猿立像」がある。これは伊勢市猿田彦神社に伝来したもので、宇治土公定津神主筆・天保12年(1842年)銘がある。

他に、「庚申清(青)面金剛御姿絵図(当村永代講中 箱書)」、また山口玲熈画の神猿図(大正2年(1913年)2月8日 初庚申の節に奉納)がある。

また、鳥居に掲げられた社額は、宇治土公定津神主の筆によるもの。

年に6日あるという庚申の日のうち、特に初庚申の日には護摩焚き神事が行われ、多くの参拝者で賑わう。

授与品としては、中風・神経痛・腰痛などの病気封じの「こんにゃく」、盗難除けの左縒りの連縄「左なわ」、手芸の上達を招くという「招福布猿」などがある。

現在は、山王神社の兼務社で、当社が無人の場合、山王神社の社務所で当社の授与品を頂くことができる。

【ご利益】
交通安全、火防、病気平癒、盗難除け、手芸上達
猿田彦神社 京都府京都市右京区山ノ内荒木町
【関連記事】
京都府の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、京都府に鎮座している神社の一覧
猿田彦神社 京都府京都市右京区山ノ内荒木町の御朱印