大和川付け替えで現在地に遷座、9月に花火大会と足洗い神事
[住所]大阪府大阪市平野区長吉川辺1-4-38
[電話]06-6769-0323

川辺八幡神社(かわなべはちまんじんじゃ、川邊八幡神社)は、大阪府大阪市平野区長吉川辺にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

創祀・創建年代は不詳だが、石清水八幡宮の御分霊を勧請したものと伝わる。御祭神は応神天皇(品陀別命)。

往時は、社殿も壮大で社領も広く、今の境外地字垣添の全部を包容し、社領も4町歩以上におよんだ。若宮八幡神社とも呼ばれた。

南北朝時代、後醍醐天皇が奉幣、尊崇の宸翰を下賜したという。また、楠木正成も武運長久を祈願して、軍旗二旒を奉納したと伝わる。

しかし、元禄16年(1703年)、あるいは翌宝永元年(1704年)の大和川付け替え工事よって立ち退きを余儀なくされ、現在地に遷座、社領地の大部分がその川床になった。

神宮寺も人を得ず、社領の喪失や、当社そのものの荒廃にも拍車がかかったが、明治5年(1872年)には村社に列した。

境内摂社に厳島神社(厳島姫大神神社)がある。これは平成16年(2004年)に復興したもの。川辺の地名由来となった神社だという。

水の神・財雲の神・才知芸能の弁財天として崇敬された厳島神社は、元禄年間の大和川付け替え、当地への遷座の際、諸般の事情により稲荷社に合祀された。

その後300年、この厳島神社の由緒は次第に忘れ去られたが、遷座300年に際して、この事情を知った氏子有志が復興したもの。

他に、財運の神として、金吉稲荷大明神が祀られ、また、健康の神として、小彦名大神・歯神大神が奉斎されている。

境内は723坪、樹木で鬱蒼としており、特に境内の楠の木には黒い龍が宿るという伝承があり、推定樹齢300年以上で市の保存樹に指定されている。

例祭は9月、秋祭には大和川に神輿を担ぎ入れる「足洗い」神事が執行され、それに併せて、仕掛け花火と打上げ花火が行なわれ、秋の川面を彩る。

この花火が極めて有名だが、「足洗い」神事は、当地への遷座の際、旧当社域の水没を龍神が悲しみ、雷雨が続いたため、御神体を神輿に遷したことが由来だという。

【ご利益】
厄災除け、治水、祈雨・気候
川辺八幡神社 大阪府大阪市平野区長吉川辺
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