応神朝の創祀、孝徳帝が崇敬、現御旅所に大クス、お火焚祭
[住所]大阪府大阪市東成区中本4-2-48
[電話]06-6971-8479

八王子神社(はちおうじじんじゃ)は、大阪府大阪市東成区中本にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

社伝によれば、第15代応神天皇3年、浪速の東方を流れる平野川右岸の丘である小松山、現社地に奉斎されたのが当社の起源だという。

この地は、初代神武天皇が浪速の高津の北丘に生国魂神を祀った旧地だと伝わる。

主祭神は八王子大神。第7代孝霊天皇の第八皇子である稚武彦命のこと。鬼退治の説話で有名な桃太郎のモデルだという。

八王子は通常、牛頭大王と8人の王子を示すことが多く、第八皇子で八王子というのはあまり例がないかもしれない。

飛鳥時代、第36代孝徳天皇が当社を崇敬し、第21代雄略天皇の時の作とされる高麗狗一対を献納したとも伝わる。

その後時代が降り、里人は「八王子稲生神社」「八王子稲荷社」と称し、当地、旧摂津国東生郡本庄村の産土社として崇敬された。

現在までに宇賀御魂神も併せて祀る。境内は往古より椿が繁茂していたことから、俗に「椿の森」「椿の宮」として広く世に知られていたという。

記録によれば、社殿は平安時代の天暦2年(948年)、鎌倉時代の元仁2年(1225年)、江戸時代の宝暦5年(1754年)、安政6年(1860年)にそれぞれ修営改築が行われた。

現本殿は宝暦5年のもの、拝殿は昭和40年(1965年)造営のもの。

明治5年(1872年)、村社に列し、社名を平野川の旧名にちなみ百済神社と改めた。

明治42年(1909年)、旧西今里村の村社八劔神社(素盞嗚命奇稲田媛命大己貴命)を合祀し、現社号に改称した。

八劔神社は、第16代仁徳天皇の皇居難波高津宮の守護神と伝えられ、境内には樹齢1000年を越す楠(クス)があることから、「楠神社」とも呼ばれた。

その旧地は現在、当社の御旅所になっている。楠は、「八王子神社御旅所の楠」として、市の保存樹に指定されている。幹周11メートル、樹高25メートル。

例祭は10月16日。2月3日には節分祭があり、当日はお火焚祭(護摩焚)が斎行される。江戸時代より続く伝統行事。

境内社に、八立龍王大明神がある。往古境内の池から昇天した龍王を奉斎するもので、災難除、家業発達の守護神として古くより崇敬されている。

境内では他に、白竜大王・熊鷹稲荷神を祀る。

【ご利益】
厄災除け、武運長久・勝運、身体壮健、病魔退散、夫婦和合
八王子神社 大阪府大阪市東成区中本
【関連記事】
大阪府の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、大阪府に鎮座している神社の一覧
八王子神社 大阪府大阪市東成区中本の御朱印