天平の棟札、往古は形部神社、例祭には古式膝餅と天の甜酒
[住所]岡山県真庭市久世1433,1434-1
[電話]0867-55-2101

久世神社(くせじんじゃ)は、岡山県真庭市久世にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 美作国 大庭郡「形部神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

藤棚で有名な宮芝公園の近く、境内の高台から久世、落合方面の夜景に定評がある。秋には紅葉の名所でもある。

戦国時代の永禄12年(1569年)、火災により書類を焼失したので、創建年月や由緒は不詳。奈良時代の天平年間(729年-749年)の棟札、木彫神像2躰が現存する。

御祭神は、神阿多津姫命大国主命素盞嗚命。口碑によると、往古は形部神社と称し、後に江戸時代になってから生建大明神と改称した。

式内社「形部神社」の論社は他に、市内社に式内同名神社がある。式内社「形部神社」は貞観6年(864年)8月、従五位上に進んだ。

当社は江戸時代中期の享保17年(1732年)6月、正五位に叙せられたという。

明治6年(1873年)2月、現社号に改称し、明治12年(1879年)5月10日には郷社に列した。現在の本殿は明治36年(1903年)に建立されたもの。

例祭は10月25日、県内最大のだんじり祭りとして知られる久世祭り。他社神輿と相会し、「五社祝詞」を奏し、古式膝餅と天の甜酒(たむさけ)を供すという。

境内には、社名の彫られている石柱が立っているが、これは明治期の郷土の俳句宗匠・薬師寺弥(やくしじわたる)の紅葉の俳句が彫ってある。

この社標は、折れた状態で、久世上町、若王神社付近の参道に放置され、だんじりの重石に使われていたが、近年、当社入り口に移転の上、補修再建された。

【ご利益】
安産、病気平癒、病魔退散、厄災除け
久世神社 岡山県真庭市久世
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