明治に古墳破壊の祟りを恐れて十条で創建、戦後に古墳上に遷座
[住所]東京都北区滝野川3-61-1
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四本木稲荷神社(しほんぎいなりじんじゃ/よもとぎいなりじんじゃ)は、東京都北区滝野川にある神社。御朱印の有無は不明。

十条自衛隊駐屯地の東側に、稲荷公園がある。もとはそこに古墳があった。

日露戦争の折、陸軍の十条兵器製造所(東京砲兵工廠銃包製造所)があり、工場が拡大された時、その古墳も取り壊された。

しばらくして、火薬の爆発などの事故が何度か起き、死傷者が出た。古墳を壊したせいではないか、ということになり、工場の人たちが社殿を造り、工場の守り神とした。

それが、東京砲兵工廠銃包製造所の構内社であり、当社の起源となる。4本の大木があったので四本木(よもとぎ)稲荷大明神と名付けられた。

かつて十条にあった構内社の境内は、現在、中央公園の一部、旧稲荷公園となっているが、そこにあった社殿は滝野川の現在地へと遷され、当社の本殿となっている。

ちなみに、もともとの滝野川の現在地にあった本殿は、現在では当社の境内摂社の社殿となっている。

奇しくも、現在地も円墳の上に鎮座している。いわゆる四本木稲荷古墳で、円墳であり、径29メートル、高さ1メートル。

「戦前から戦後にかけて、古墳から古墳を渡り歩いて来たという変わった歴史を持つ神社」と言われる所以。

ただ、一説に、もともと現在地には、明治38年(1905年)に陸軍火工兵器廠ができる以前に、王子稲荷神社の古い分社として住民により祀られた社があったとも。

どちらにしろ、古墳を破壊したことによる祟りを抑えるために創建され、現在も、古墳上にその御神霊が鎮座していることは間違いない。

【ご利益】
諸願成就
四本木稲荷神社 東京都北区滝野川
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