奈良期に美含郡司が祖神を奉斎か、廣瀧大明神と呼ばれた古社
[住所]兵庫県豊岡市竹野町林1236-1
[電話]0796-47-0210 - 鷹野神社

色来神社(いろくじんじゃ)は、兵庫県豊岡市竹野町林にある神社。山陰本線の竹野駅の南約5キロ。県道1号線を南下する。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「色來神社(但馬国・美含郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創祀・創建年代は不詳。社名は社地周辺が色来谷と呼ばれる谷だったことによる。かつての鎮座地は、現社地より南西約50メートルの平坦地にあったという。

御祭神は、国狹槌命。異説に、色来大明神・大色来命・大入杵命などがある。

『国司文書 但馬神社系譜伝』によれば、奈良時代、第47代孝謙天皇の天平宝字2年(758年)3月、正八位下能登臣道麿を美含郡司とした。

能登臣道麿は、第10代崇神天皇の皇子である大入杵命の十世孫、多遅麻国造能登臣命の裔。

翌天平宝字3年(759年)9月、能登臣道麿は、その祖である大入杵命を土師丘に祀った。これが当社だともいう。

字廣瀧に鎮座し、谷に沿うように上っている参道の、この谷を「廣瀧」と称したことから、昭和初期までは、廣瀧大明神・廣瀧明神(広滝)と称されていたという。

登り口の左、民家の脇を少し入ると落差10メートルほどの滝が右手に見える。参道脇の深い谷川から流れ出る水量は多くはないが、滑らかな岩肌をすべるように流れ、うねっている。

京都の宝鏡宮の尼門跡の染筆による扁額が伝わっているという。江戸時代中期の元禄4年(1691年)、本殿が再建された。

明治6年(1873年)10月、村社に列した。例祭は10月2日。現在は10月第1日曜日に神輿渡御がある。

以前は神社までの急坂や石段が続く参道を担いで、上り下りしていたというが、高齢化で担ぎ手が集まらなくなり、現在では下手の林道よりトラックで降ろされているという。

境内社に、金毘羅神社・熊野神社・秋葉神社・愛宕神社・稲荷神社がある。

【ご利益】
一族・子孫繁栄、地域安全、健康長寿
色来神社 兵庫県豊岡市竹野町林
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