「はむこそ」は蛇の社、蛇を奉斎か、明治期に合祀も昭和に復社
[住所]大阪府東大阪市長瀬町1-10-9
[電話]072-997-1044

波牟許曽神社(はむこそじんじゃ)は、大阪府東大阪市長瀬町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 渋川郡「波牟許曽神社」に比定される式内社(小社)。

創祀年代は不詳。「はむ」は蛇、「こそ」は社の意味だという。蛇を祀る社ということになる。ただ、当社が明確に蛇に関係している、という痕跡は見出せない。

もとは当地は渋川郡北蛇草村と呼ばれ、蛇の地名は当社にちなむともされる。一方で、もともと地名があって、社名はそれにともなって付けられたとも。

明治22年(1889年)、北蛇草村を含めた7ヶ村が合併し長瀬村となり、大正元年(1912)に村内の八社を合祀して新たに長瀬神社が創建された。

当社はそのうちの一社であり、長瀬神社は当社より700メートルほど南の地。当社はこれにともなって廃社となり、当社地も荒れたという。

昭和初年には松の木数株が生えるのみだったというが、しかし間もなく、祭祀自体は再開されたようで、昭和51年(1976年)になり、社殿が再建された。

北蛇草地区の氏子住民の努カにより、旧来の社殿以上の結構をもつ本殿・拝殿・社務所になったという。

御祭神には諸説あるが、現在までに、伊弉那岐大神伊弉那美大神天照大御神の3柱を祀る。長瀬神社への合祀時は前2柱のみだったとも。

伊弉那岐大神・伊弉那美大神としても、ヘビとの関連は見えにくい。大地母神としての伊弉那美をヘビと見立てる説もあるが、この2神も後に改められた御祭神と考えられている。

もとの御祭神について、埴安神波牟埴安姫少彦名命、さらに凡河内国造の祖神である彦己蘇保理命、長背連の祖神などがある。

凡河内国造の祖神であれば、河内国魂神社に代表されるように、大己貴命の影がちらつき、同体とされる大物主命、それを祀る三輪山を例に出すまでもなく、ヘビに近づく。

同じく長瀬神社に合祀された神社に北蛇草字奥宮に鎮座していた蛇斬神社がある。御祭神は須佐之男命とされるが、奥宮鎮座のヘビを斬る「じゃさき」、当社との関連が示唆される。

例祭は、夏祭が7月22日・23日、秋祭が10月23日・24日。

境内末社に、猿田彦社・天鈿女社・素盞鳴命社・松龍大神社・榎龍大神社・子守勝手大神社・白光大明神社・水神社・白龍大神社がある。

【ご利益】
開運招福、夫婦和合、家内安全、金運
波牟許曽神社 大阪府東大阪市長瀬町
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