欽明朝の創祀、御供石と烏飼神事、武田信玄が詠じた大スギ
当麻戸神社 山梨県韮崎市藤井町駒井1208
[住所]山梨県韮崎市藤井町駒井1208
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当麻戸神社(とうまとじんじゃ、當麻戸神社)は、山梨県韮崎市藤井町駒井にある神社。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

第29代欽明天皇2年(541年)4月の創祀と伝わる。当初は大酒解命小酒解命の2柱を奉斎した。

『日本総国風土記』によれば、巨摩郷の西に鎮座し、社地は300歩、その他に社有林があって、圭田は43束だったという。

近くに市免、市ヵ森、神人屋敷などの地名が残り、古くは広大な神域だったとされる。

境内の池の中に巨大な御池御腰掛石とも呼ばれる御供石があり、正月元日六ツ時に年中諸作を占った烏飼神事の跡だという。

広島県の宮島長野県の戸隠とともに、日本三所烏飼い霊場と称えられた、下記のように謡われたという。
あいうえを 人にしらすの 烏かひ 世のよしあしを 知ろしめす神
北杜市須玉町の諏訪神社の社伝によれば、諏訪神社が上之社、穴山の穂見神社が中之社に対して、当社が下之社だったという。

社殿後方に七囲余の老杉があって、武田信玄が下記のように詠ったという。
もののふの おひれの宮の 世にふるき 志るしそたかき 杉のひともと
『甲斐国志』には諏訪明神とあり、朱印社領は8石2斗あまり、社地9720坪、鎮座地は尾鰭山と呼ばれた。

現在までに、建御名方命素盞嗚尊大己貴命をも併せ祀る。明治6年(1873年)、郷社に列し、明治40年(1907年)、幣帛供進社に指定された。

例祭は4月12日。古来より戊寅の年を太神事の執行の年次として60年に一度の大神事を厳修した。その神賑は近郷に聞こえたという。

境内には石祠などが多く、子安神社・厄王社・東照宮・琴平神社・大嶽神社・道祖神社・梵天社・伊勢両皇大神社・天神社・八幡社・山神社・秋葉神社・三光宮・伊雑宮・霊神社・鎮札社・津島神社・石尊社・稲荷神社・疱瘡神社・弁天社の各社があるという。

【ご利益】
五穀豊穣、武運長久・勝運、厄災除け
当麻戸神社 山梨県韮崎市藤井町駒井
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