南沢湧水群の湧水守護神、多数の絵馬、江戸初期以来の獅子舞
[住所]東京都東久留米市南沢3-5-8
[電話]042-471-1542

氷川神社(ひかわじんじゃ)は、東京都東久留米市南沢にある神社。南沢氷川神社とも。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創建年代は不詳。古くより黒目川支流・落合川上流の水源地、現在の南沢湧水群にあり、湧水の守護神として称えられてきた。

周辺の開発が進むにつれ、出雲国の斐伊川、斐伊神社の故事に倣って氷川大明神を奉斎、創建されたと伝えられている。

現存する古文書には、平安時代前期、在原業平(825年-880年)が東下りの折に、当地に宿を求め、社前に立ち寄った旨が記述されている。

御祭神は、素戔鳴命櫛稲田姫命大己貴命

現存する江戸時代前期の承応3年(1654年)2月15日の棟札から、南沢村、田無村、入間村、下新井村の総氏子中によって再建がなされたことが分かる。

その際に尽力したのは、徳川家の重臣である久世大和守、神谷与七郎、峰屋半之焏らの有力者だった。

明治元年(1868年)、村社に列し、その後には神饌幣帛料指定社に指定された。

戦前、大祭には供進使の参向があり、湯の花神楽や獅子舞行事、疫病祓の夏祭など多彩な神賑祭礼が行われてきた。

昭和12年(1937年)、社殿の老朽化に伴って改築計画が立てられたが、第二次世界大戦によって一時中止、終戦後の昭和25年(1950年)4月、氏子などの尽力によって竣工した。

昭和44年(1969年)3月18日、火災のため社殿を焼失し、再度氏子などから協賛を得て、昭和46年(1971年)4月に新社殿が完成した。

昭和59年(1984年)1月に社務所新築などの境内整備を進め、現在に至る。

境内社に、大神宮(天照皇大神)、稲荷神社(豊宇計比咩命)、八雲神社(午頭天王)、稲荷神社(宇賀魂神)がある。

南沢獅子舞が伝わる。江戸時代初期から旧南沢村に伝わる郷土芸能で、かつては村の長男のみに伝えられてきた。

伝承によれば、延宝年間(1673年-1681年)に伊勢から伝わったいう。舞う際の歌にも「此の獅子は伊勢で生れて江戸そだち」と歌われている。

獅子頭は「竜頭」で、笛や太鼓にあわせ、女獅子をめぐって二頭の男獅子が勇壮に踊り狂う場面がある。

ひとりが一つの獅子頭をつけ、腹に太鼓を付けた3匹の獅子が出てきて踊る、「一人立三匹獅子舞」が中心。

獅子舞のほか、山の神、太刀使、世流布、神楽、万歳(まんざい)などが加わる。現在では10月15日の秋季例祭で、4年に1度行われている。市指定無形民俗文化財の第1号。

他に、春季例祭が4月8日、6月30日が夏越の大祓で、茅の輪くぐり。7月15日には夏祭として天王祭がある。

奉納されている絵馬は多い。その中でも「加藤清正虎退治絵馬」は、江戸時代後期の文政4年(1821年)8月の奉納で、市内で奉納年が明らかなものの中では最古であり、市の有形文化財に指定されている。

兼務社として、市内の八幡町の八幡神社、小山の子ノ神社、下里の氷川神社、浅間町の浅間神社、柳窪の天神社、中央町の神明社、氷川台の氷川神社、南町の神明社、神宝町の氷川神社、金山町の厳島神社、清瀬市竹丘の浅間神社がある。

【ご利益】
厄災除け、病魔退散、夫婦和合、家内安全(公式HP
氷川神社 東京都東久留米市南沢
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氷川神社 東京都東久留米市南沢の御朱印