神功皇后が住吉三神を奉斎した海神社、10月例祭は獅子舞や行列
[住所]和歌山県東牟婁郡串本町串本1517
[電話]0735-62-0834

潮崎本之宮神社(しおざきもとのみやじんじゃ)は、和歌山県東牟婁郡串本町串本にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 紀伊国 牟婁郡「海神社三座」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

社伝によれば、神功皇后は三韓征伐の帰途、都で忍熊王が謀反を起こしたと知り、武内大臣に皇子(後の応神天皇)を守護し、紀伊に向かわせた。

南海に漂った末に当地の旧名大水門浦に到着、その時に当地に底筒男命中筒男命表筒男命住吉三神の大神を祀り、海神社御本之宮と称したという。

応神天皇による創建との伝もあり、通称、「元の宮」とも呼ばれた。境内からは弥生土器なども出土し、近くには笠島遺蹟がある。

神領は往昔7反だったが、天正年間(1573年-1593年)以後は2石となった。江戸時代には海神社とも、本ノ宮とも呼ばれ、大島・出雲・串本3ヶ村の氏神として崇敬された。

明治初年の神仏分離の動きの中で、現社号に改称。明治6年(1873年)4月、村社に列した。

明治40年(1907年)4月、神饌幣帛料供進社に指定された。明治43年(1910年)2月、村内の袋の恵美須神社・中地の戎神社を境内社に合祀した。

大正3年(1914年)2月、会計法適用社に指定され、翌大正4年(1915年)9月、郷社に昇格した。

現在は、事代主命・神功皇后・武内大臣を配祀する。

例祭は10月15日、現在は10月第2日曜日に秋祭りが行われている。東、西、南、北の4支部から奉納される獅子舞が中心的役割を務める。

祭典準備は1ヵ月前の獅子出しからスタート。猛練習が始まる。特に、この年から稽古を始めた新人の中から、祭礼当日に栄ある宮舞わしが選ばれるので緊張感がある。

前日の宵宮では、威勢のよい笛、太鼓の祭ばやしのもとに、町内銀座通りに4支部の屋台と各支部の高張り提灯、礼服姿の総代達、串本節ゆかた姿の獅子舞会の若衆達が集合する。

ここから、祭典中一番の見ものである当社までの宮登り道中、行列が始まる。

なお、式内社「海神社三座」の論社は他に、現在は大斎原の境内社になっている海神社がある。

【ご利益】
水難除け、海上安全、交通安全、安産
潮崎本之宮神社 和歌山県東牟婁郡串本町串本
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