神馬を愛でる愛鷹明神、戦国武将や幕府も重視した牧場経営
[住所]静岡県沼津市青野504
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桃沢神社(ももざわじんじゃ)は、静岡県沼津市青野にある神社。『延喜式神名帳』にある「桃澤神社(駿河国・駿河郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。
愛鷹明神として崇敬され、標高1188メートルの愛鷹山頂に奥宮(本社)、一合目宮本字元野(大坂)に中宮、青野に下宮の三社からなる。
奥宮と下宮とはおよそ12キロ離れている。境内地は、奥宮が750坪、中宮が1052坪、下宮が250坪。
『愛鷹山縁起』によれば、創建は第7代孝霊天皇元年とも、元正天皇の御代、奈良時代の霊亀3年(717年)とも伝えられている。
御祭神は三社とも、瓊瓊杵命・木花咲耶姫命・建御名方神を祀る。ただし、愛鷹明神と桃澤社は本来は別物であるとの説もある。
鎌倉時代初期の建久5年(1194年)、源頼朝が富士の巻狩りに際し、愛鷹明神が馬を愛でるということから、神馬として駿馬九十九頭を奉献したという。
これが愛鷹山牧場の起源だという。
戦国時代の永禄(1558年-1570年)・元亀(1570年-1573年)・天正(1573年-1593年)の頃、今川・武田両氏が相次いで神馬を保護し、愛鷹山一帯の芝地を神領とした。
天下統一後の徳川家康もまた今川・武田両氏に倣って、神馬を保護したという。
江戸時代中期の享保7年(1722年)、津田外記が愛鷹山中に放牧されている神馬を江戸幕府の経営にしようとしたことがあったという。
その際は、愛鷹神主である奥津丹後と地元住民の反対にあった。しかし寛政8年(1796年)、岩本石見守正倫の検分により幕府直轄の牧場として経営されるようになった。
毎年60-100頭の馬を駿東、富士、伊豆、相模の各地に払い下げ、毎年3頭を祭祀の料として愛鷹明神に献納した。
江戸時代には、社領として除地高9石9斗2升、田畑6反7畝を所有していたが、明治維新になり上地となった。
明治元年(1868年)、明治天皇の東行に際して、橋本少将、柳原侍従が勅使として当社に登拝、幣帛料を奉納した。明治8年(1875年)、郷社に列した。
例祭は奥宮が2月8日、中宮が4月8日、下宮が9月8日。
なお、式内社「桃澤神社」の論社は他に、長泉町元長窪に桃澤神社があり、当社創建年代の別説よりも1年早い霊亀2年(716年)の創建だという。
【ご利益】
牧場経営、事業成功、夫婦和合
【関連記事】
・静岡県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、静岡県に鎮座している神社の一覧
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桃沢神社(ももざわじんじゃ)は、静岡県沼津市青野にある神社。『延喜式神名帳』にある「桃澤神社(駿河国・駿河郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。
愛鷹明神として崇敬され、標高1188メートルの愛鷹山頂に奥宮(本社)、一合目宮本字元野(大坂)に中宮、青野に下宮の三社からなる。
奥宮と下宮とはおよそ12キロ離れている。境内地は、奥宮が750坪、中宮が1052坪、下宮が250坪。
『愛鷹山縁起』によれば、創建は第7代孝霊天皇元年とも、元正天皇の御代、奈良時代の霊亀3年(717年)とも伝えられている。
御祭神は三社とも、瓊瓊杵命・木花咲耶姫命・建御名方神を祀る。ただし、愛鷹明神と桃澤社は本来は別物であるとの説もある。
鎌倉時代初期の建久5年(1194年)、源頼朝が富士の巻狩りに際し、愛鷹明神が馬を愛でるということから、神馬として駿馬九十九頭を奉献したという。
これが愛鷹山牧場の起源だという。
戦国時代の永禄(1558年-1570年)・元亀(1570年-1573年)・天正(1573年-1593年)の頃、今川・武田両氏が相次いで神馬を保護し、愛鷹山一帯の芝地を神領とした。
天下統一後の徳川家康もまた今川・武田両氏に倣って、神馬を保護したという。
江戸時代中期の享保7年(1722年)、津田外記が愛鷹山中に放牧されている神馬を江戸幕府の経営にしようとしたことがあったという。
その際は、愛鷹神主である奥津丹後と地元住民の反対にあった。しかし寛政8年(1796年)、岩本石見守正倫の検分により幕府直轄の牧場として経営されるようになった。
毎年60-100頭の馬を駿東、富士、伊豆、相模の各地に払い下げ、毎年3頭を祭祀の料として愛鷹明神に献納した。
江戸時代には、社領として除地高9石9斗2升、田畑6反7畝を所有していたが、明治維新になり上地となった。
明治元年(1868年)、明治天皇の東行に際して、橋本少将、柳原侍従が勅使として当社に登拝、幣帛料を奉納した。明治8年(1875年)、郷社に列した。
例祭は奥宮が2月8日、中宮が4月8日、下宮が9月8日。
なお、式内社「桃澤神社」の論社は他に、長泉町元長窪に桃澤神社があり、当社創建年代の別説よりも1年早い霊亀2年(716年)の創建だという。
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