神福山頂付近に鎮座、高天三座の一つも、創祀・由緒・祭神は不詳
[住所]奈良県五條市大澤町592
[電話]0747-22-4786

高天佐太雄神社(たかまさたおじんじゃ)は、奈良県五條市大澤町にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「高天山佐太雄神社(大和国・宇智郡)」に比定される式内社(小社、鍬)。近代社格では村社。

金剛山麓に広がる神福山頂付近に鎮座する。今では主要ルートから外れているが、一説に、河内国への古代の街道が通っていたという。

古くは高天山と呼ばれた金剛山の東から南に、順に高天彦神社高天岸野神社、当社というように高天三座が並ぶ。高天三山とも。

創建年代は不詳。その後の経緯も不詳。明治24年(1891年)、当社遥拝所と思われる式外雑社の高天佐太雄神社を合祀した。

ちなみに、この合祀した神社を式外とする根拠は不詳。雑社は無格社のこと。

御祭神についても早くから所伝が失われている。度会延経『神名帳考証』では、「佐太雄」は須佐能雄命のこと、としているが、語呂のみで、根拠は薄そう。

しかし、当社の御祭神を素盞嗚尊に充てることで、近くに鎮座してやはり御祭神が不詳の高天岸野神社・一尾背神社の御祭神を類推する説もある。

当社そのものも小祠だが、もう一つ小祠があり、摂社として、神福大金神・龍王神・大久保家祖神の3柱を祀るという。

当社本殿の南東約5メートルの所に、径約2メートル、高1メートル弱の塚状の盛り土があり、石敷て囲まれている。

以前、三面の鏡が出土したという。経塚の右には「バク(釈迦如来)妙経法師功徳品第十九之地」とある。葛城二十八宿の第19の地だという。

江戸時代初期にはこの地に神福山神福寺があったようだが、寺坊退転で麓の大澤寺に諸尊は移転したという。

例祭は10月23日。

【ご利益】
旅行・交通安全、諸願成就
高天佐太雄神社 奈良県五條市大澤町
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