港を示す大水戸が近江堂に、長らく天王社、八坂社本殿が文化財
[住所]大阪府東大阪市近江堂1-12-15
[電話]06-6722-0591

彌刀神社(みとじんじゃ、弥刀神社)は、大阪府東大阪市近江堂にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 若江郡「弥刀神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創建年代は不詳。『続日本紀』によれば、奈良時代の天平宝字6年(762年)、現在の長瀬川である大和川の洪水で長瀬堤が決壊したことにより、社殿が流失したという。

御祭神は、速秋津日子神速秋津比売神という水戸(港)や河口の神であり、鎮座地の近江堂という地名は大水戸が転訛したものであるという。

一方で、速秋津日子神・速秋津比売神は明治以降の御祭神という指摘もある。それ以前までは不詳な面が多いが、牛頭天王社だったという。

江戸時代中期の儒学者である並河誠所が、当社を式内社に比定。明治に入り、現社号に改称し、明治5年(1872年)、村社に列した。

本殿は平成3年(1991年)3月に造替された。並んで鎮座する八坂神社(須佐之男命)がかつての牛頭天王社としての歴史を物語る、とも。

八坂神社の本殿は市指定有形文化財。一間社春日造桧皮葺の社殿で、江戸時代中期の特徴を残すという。

本殿と向き合って鎮座する常世神社は、大己貴命を御祭神としている。当社神の許しを得て、大和川をさかのぼり、三輪山に奉斎されたとの伝承が残る。

現在社頭に残る石造物で最古に属するのは、拝殿前一対の石燈籠で、江戸時代中期の享保15年(1739年)、河内屋与兵衛が奉納したもの。

八坂神社の下段正面にある御前型の石燈籠は、宝暦9年(1759年)銘がある。拝殿正面の狛犬一対は、江戸時代後期の文化5年(1808年)奉納。

例祭は10月20日で秋祭。だんじりが出る。夏祭が7月20日にある。

【ご利益】
厄災除け、災害除け、病魔退散、水難除け
彌刀神社 大阪府東大阪市近江堂
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