創建は鎌倉末期まで遡る古社、尾久の鎮守、往時は八幡堀で賑わい
[住所]東京都荒川区西尾久3-7-3
[電話]03-3893-1535

八幡神社(はちまんじんじゃ)は、東京都荒川区西尾久にある神社。尾久八幡神社とも。近代社格では村社。

創建年代は不詳。最古の棟札は南北朝時代末期の至徳2年(1385年)であるため、それより以前のこととなる。

一説に、鎌倉時代末期の正和元年(1312年)に、尾久の地が鎌倉の鶴岡八幡宮に寄進された頃まで遡るとも。

御祭神は応神天皇。尾久は正保年間(1644年-1674年)以前に二村に分かれるが、当社は古くからの尾久の鎮守だった。

棟札は他に、明徳4年(1393年)、室町時代の応永28年(1421年)・永享5年(1432年)・文明12年(1480年)、江戸時代の寛水15年(1638年)・万治3年(1660年)・元禄4年(1691年)・嘉永5年(1853年)が伝わる。

『新編武蔵風土記稿』に、旧上尾久村・旧下尾久村・旧船方村の鎮守とある。

王子・上中里・田端・日暮里と流れる用水が当社を取り囲んでおり、八幡堀と呼ばれた。

酒井新三郎抱屋敷と亀太郎屋敷との間、現在の西尾久3-4周辺を経て、荒川、つまり現在の隅田川に注いでいたという。

農業での活用の他、川を往復する船が八幡堀まで進み、交易で賑わい、当社西側では下肥の積み下ろしも行っていたという。

物流は人の流れであり、人の流れがあるところに信仰が生まれる。当社も往時は参拝客で賑わったことだろう。

現在は、都電荒川線の「宮ノ前停留場」下車すぐの所に鎮座する。停留場名は当社に由来する。

例祭は8月第1土・日曜日で、金曜日に宵宮があり、日曜日が神幸祭。境内社に、厳島神社・稲荷神社がある。

参拝すれば、御朱印を頂ける。授与の方法は、社務所で受け付け、拝殿で受け取り。神からの直接授与という形式を取る。

【ご利益】
厄災除け、家内安全、安産
八幡神社 東京都荒川区西尾久
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八幡神社 東京都荒川区西尾久の御朱印