奈良朝の創祀、新田義貞が布陣してスギをお手植え、社殿整備
[住所]東京都杉並区天沼2-40-2
[電話]03-3220-7866

天沼熊野神社(あまぬまくまのじんじゃ)は、東京都杉並区天沼にある神社。御祭神は伊邪那美命。近代社格では村社。

社伝によれば、奈良時代の神護景雲2年(768年)、東海道巡察使が武蔵国に来た時、その氏神を勧請し、別当を置いたのが始まりと伝わる。

下って南北朝時代の元弘3年(1333年)、新田義貞が北条高時を討つために鎌倉へ軍を進める途中、当地に布陣し、社殿を創設したとも伝わる。

境内には、直径2メートルにも及ぶ大杉の切株がある。これは、新田義貞がこの地に陣をしいた際、戦勝を祈願して手植えしたものだという。

近隣の古老達は「心願成就の杉」などと呼び大切にしてきたが、昭和17年(1942年)に枯死したために伐採され、今では切り株のみが残っている。

室町時代の応永2年(1395年)、当地に帰農した朝倉三河守という武将が社殿を修理し、その際当社は「十二社権現」と称するようになったといわれている。

『新編武蔵風土記稿』にも「十二社権現社」と記載があり、別当寺は世尊院。宝光庵などとも呼ばれたようだが、明治時代になり、熊野神社と称するようになった。

例祭は8月第1日曜日で、例大祭・夏祭り。地域の子供たちによる芸能や、演芸団体による奉納がある。

境内社に、須賀神社・三峯神社・稲荷神社・白玉稲荷神社がある。鎌倉時代の正応4年(1291年)銘がある釈迦種子板碑が伝わり、区区登録有形文化財。

境内には他に、江戸時代後期の文化14年(1817年)9月奉納の石造鳥居と、幕末の文久2年(1862年)9月奉納の石造手水盤がある。

御朱印は以前までは授与されていたようだが、現在は停止しているという。なお、当社は本天沼稲荷神社などを兼務している。

【ご利益】
病気平癒、厄災除け(公式HP
天沼熊野神社 東京都杉並区天沼
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天沼熊野神社 東京都杉並区天沼の御朱印