退治された八岐大蛇が水雷神となって神剣に扈従した神を勧請
八剣神社 奈良県天理市田井庄町273
[住所]奈良県天理市田井庄町273
[電話]0743-62-0900 - 石上神宮

八剣神社(やつるぎじんじゃ)は、奈良県天理市田井庄町にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「夜都伎神社(大和国・山辺郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

神代の昔、素盞男命八岐大蛇を退治した時、大蛇が身を変え、天へ昇り、水雷神となって神剣に扈従して、布留川上日の谷に天降り、臨幸して鎮座したという。

つまり、『石上振神宮略抄』にある長滝町日の谷(火の谷)の竜王社で、「夜都留伎神」のことと思われる。

「夜都留伎神」は、式内社「夜都伎神社」の上社とも、奥宮とも。桃尾滝の上流に、八つ岩と呼ばれる巨石があり、この伝承に充てている。

近くの石上神宮の境内社には、出雲建雄神社があり、似たような伝承を伝えている。

平安時代の貞観年間(859年-877年)、八剣神として当地に勧請されたのが当社。田井庄八剣神社とも。

「やつき」が「やつるぎ」に転化したとも、その逆とも。式内社「夜都伎神社」の論社は他に、乙木町の夜都岐神社、竹之内町の十二神社がある。

境内に「式内社八劔神社」の社標がある。昭和17年(1942年)の建立。しかし、大和国には存在しない式内社。「夜都伎神社」とは明記されていない。

例祭は10月15日で秋祭り。春祭が4月上卯の日で卯祭り。境内社に、春日神社と六柱神社(六社神社)がある。

【ご利益】
五穀豊穣、厄災除け、開運招福
八剣神社 奈良県天理市田井庄町
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