十二神社（じゅうにじんじゃ）は、奈良県天理市竹之内町にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「夜都伎神社（大和国・山辺郡）」に比定される式内社（小社）の論社。

奈良盆地でも珍しい、標高100メートル以上の高地に位置する環濠集落である竹之内の東北奥に位置する。竹之内集落の濠は、現在も集落の西側に残っている。

伝承によれば、江戸時代、乙木村の産土神である夜都岐神社の社地と、現在の当社地である竹之内村の三間塚池（さぎづかいけ）を交換したという。

そのため、夜都岐神社とともに式内社「夜都伎神社」の論社。他の論社に、田井庄町の八剣神社がある。

御祭神は、神世七代11柱である国常立尊、国狭土尊、豊斟渟尊、泥土煮尊・沙土煮尊、大戸道尊・大戸辺尊、面足尊・惶根尊、伊弉諾尊・伊弉冉尊と、大日孁貴尊。

12柱を祀っていることが社名の由来であり、江戸時代は十二社大明神と称していた。

竹之内村の本来の産土神は白山権現を祀る白山権現社だったが、明治時代に当社に合祀された。石灯籠には「白山権現社」と刻銘のものがある。

拝殿の前には御神石があり、参拝前に「ワハッハ」と声を出して笑い、3回周囲を廻る風習がある。

例祭は10月15日。境内社に七柱神社・多賀神社がある。

当社の北側には地元の人が「火の谷」と呼ぶ地域がある。「夜都岐」は「八剣」が変化したものとされ、各地の八剣神社の創建譚に「日の谷」の地名がよく登場することから関連が指摘される。

『石上振神宮略抄』にある長滝町日の谷（火の谷）の竜王社は、「夜都留伎神」とされて、式内社「夜都伎神社」との関係が指摘されている。

【ご利益】
地域安全、開運招福、家内安全

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