鎌倉有力御家人・安保実光の崇敬社、明治期に別の式内一社を合祀
阿保神社 埼玉県児玉郡神川町元阿保1
[住所]埼玉県児玉郡神川町元阿保1
[電話]0495-77-3032

阿保神社(あぼじんじゃ)は、埼玉県児玉郡神川町元阿保にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 賀美郡「今城青八坂稲実神社」に比定される式内社(小社)の論社。

平安時代直前の延暦3年(784年)、武藏介に任じられ、当地に来訪した伊賀国阿保村の阿保朝臣人上が創祀したという。

その際、一城を築いたために、今城と称し、本国と同じ阿保村とした。阿保と青の音が近かったために青坂とした、という。

御祭神は、大己貴命素盞嗚尊伊弉冉尊瓊瓊杵尊大宮女大神布留大神

鎌倉時代初期の治承4年(1180年)、有力御家人だった阿保二郎実光(安保次郎実光)が崇敬し、社殿が造営されたという。

当地は丹党安保氏の本貫地とされる。地内の字上宿には、安保氏館跡と伝える地があり、範囲は掘に囲まれた300メートル四方と考えられている。

館跡のすぐ北西に当社が鎮座し、さらに館跡南西側には安保泰規が室町時代初期に建立したと伝える大恩寺跡が隣接する。

後、荒廃した。江戸時代後期の文政元年(1818年)になって村民が再建したという。江戸期には「六所明神社」と称した。

明治43年(1910年)5月3日、現社号に改称し、式内社「今城青坂稲実荒御魂神社」とされる字稲荷宿の稲荷神社を合祀した。

大正5年(1926年)12月23日、神饌幣帛料供進社に指定された。例祭は10月19日で例大祭。

境内社に、菅原神社・八坂神社・産八幡神社・古峯神社・愛宕神社・春日神社・熊野神社・稲荷神社がある。

なお、式内社「今城青八坂稲実神社」の論社は他に、神川町八日市の熊野神社、上里町五明の天神社、長浜の長幡部神社、長幡部神社に合祀、及びその古社地七本木神社に合祀の榛名宮神社、堤の熊野神社がある。

また、式内社「今城青坂稲実荒御魂神社」の論社はやはり、長幡部神社、長幡部神社に合祀、及びその古社地、七本木神社に合祀の榛名宮神社、上里町提の熊野神社の境内社がある。

【ご利益】
厄災除け、病気平癒、一族・子孫繁栄
阿保神社 埼玉県児玉郡神川町元阿保
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