竜門岳の麓、祈雨の神「竜門大宮」、徳川吉宗寄進の灯籠、天満宮
吉野山口神社 奈良県吉野郡吉野町山口634
[住所]奈良県吉野郡吉野町山口634
[電話]0746-32-3057 - 高鉾神社

吉野山口神社(よしのやまぐちじんじゃ)は、奈良県吉野郡吉野町山口にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「吉野山口神社(大和国・吉野郡)」に比定される式内社(大社、月次新嘗)。近代社格では村社。

創建年代は不詳。竜門岳の麓にあり、竜門岳の山の口に鎮座する。もとは岳川上流の岩倉という地に鎮座したとも。

御祭神は大山祇神。相殿に娘神である木花開耶姫命を祀るとも。

古来、祈雨に霊験があり、神名帳の他に、『延喜式』巻3「臨時祭」祈雨神祭条に「吉野山口社一座」とあり、祈雨神祭85座に含まれる。

大和国の式内社で山口の社名を有する14の神社、いわゆる大和国十四所山口神社の一つとして崇敬された。

もとは竜門岳の山頂にあった高鉾神社とともに「竜門大宮」と称され、竜門郷21ヶ村の総社として崇められた。

戦国時代の文亀年間(1501年-1504年)に、高鉾神社が現在地、つまり当社境内に遷座した。

以降のことか、それ以前からか、中世の天神信仰の高まりを受けて、天候を司る神として、天満宮を称したという。

ただし、高鉾神社の御祭神は菅原道真の以前から天神と呼びならわされてきた神々のため、やはり、高鉾神社と一体化した戦国期以降が、当社の天神信仰の端緒か。

当社の横を通る県道は、江戸へ通じる、高見越えの伊勢街道。

江戸時代になり、後の8代将軍徳川吉宗が、藩主として参勤交代の途上、当社を参詣、安全祈願に寄進した2基の灯籠が拝殿の前に置かれている。

また、明和4年(1767年)、再建寄進の湯釜が残されている。

現在、拝殿の北側に素盞鳴尊を祀る牛滝社ががあるが、神宮寺の大宮寺の旧地だという。

明治の神仏分離により、大宮寺が廃寺となり、現社号に改称、明治4年(1871年)、村社に列した。例祭は12月7日。

高鉾神社は、当社の境内社とみられがちで、事実、『延喜式神名帳』の頃は当社の方が格が上だった。

ただし、明治になり、近代社格では、高鉾神社は郷社に列し、主客が逆転している。

当社本殿の左には、意賀美神社がある。もとは竜門滝の脇にあったといい、八大竜王、あるいは闇淤加美命を祀るという。
 
なお、式内社「吉野山口神社」の参考社として、やはり吉野町の勝手神社がある。

【ご利益】
祈雨・気候、五穀豊穣、交通安全
吉野山口神社 奈良県吉野郡吉野町山口
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