70ヶ町5000余軒の広範な氏子層、2年かけて70ヶ町全てを神輿渡御
[住所]奈良県奈良市薬師堂町24
[電話]0742-23-5609

御霊神社(ごりょうじんじゃ)は、奈良県奈良市薬師堂町にある神社。近代社格では村社。南都御霊神社・木比御霊とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

平安時代の延暦19年(800年)、五條市の宇智郡霊安寺から勧請され、御霊会が行われた。

御祭神は、本殿に井上皇后・他戸親王・事代主神、西神殿に伊豫親王・橘逸勢・文屋宮田麿、東神殿に早良親王・藤原広嗣・藤原大夫人。

いわゆる六所御霊、八所御霊。西紀寺町の崇道天皇社とともに南都二大御霊社とされる。また、藤原広嗣を祀る神社に南都鏡神社がある。

治安2年(1022年)の『吉備御霊祠奉加帳』には、夏には祟道天皇を祀り、秋には井上内親王を祀る、とある。

かつては元興寺南大門前にあり、その門前は井上町と呼ばれた。元興寺古図には南大門脇に神輿舎が描かれている。

『大乗院寺社雑事記』では元興寺御霊社と記される。宝徳3年(1451年)、元興寺が火災で、現在地に遷座した。

現在、旧地には井上神社がある。なお、当社には宝物として、三十六歌仙貼付の六曲屏風一双が伝わる。

例祭は古くは9月13日で、神主は興福寺の工匠座である寺座の大工が勤めた。現在は10月13日。

疫病流行の際には、中街道に井上皇后、上街道に早良親王、下街道に他戸親王の神輿を据え、疫魔の侵入を防ぐという信仰があった。

現在も70ヶ町5000余軒の広範な氏子層を持ち、例祭では神輿が2年かけて70ヶ町全てを巡る行事が今にまで伝わる。

境内社に、祓戸社(瀬織津比咩神・速開都比咩神・気吹戸主神・速佐須良比咩神・市杵島比売神)、出世稲荷社(倉稲魂大神猿田彦命大己貴命天鈿女命保食命)がある。

また、北室町にあった若宮社(菅原道真公)を明治10年(1877年)に当社境内に遷座した。

境内は、4月から5月にかけて、枝垂れ桜や八重桜、牡丹が美しい彩りを添え、参拝者の目を楽しませる。

境外摂社に、納院町の八王子社がある。陰陽町に鎮座する鎮宅霊符神社を兼務している。

【ご利益】
諸願成就、健康長寿、出世開運
御霊神社 奈良県奈良市薬師堂町
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御霊神社 奈良県奈良市薬師堂町の御朱印