室町期創建、日光御成道の高台に鎮座、鳩ヶ谷総鎮守、12月におかめ市
[住所]埼玉県川口市鳩ヶ谷本町1-6-2
[電話]048-284-3838

氷川神社(ひかわじんじゃ)は、埼玉県川口市鳩ヶ谷本町にある神社。近代社格では村社。鳩ケ谷氷川神社、鳩ヶ谷氷川神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

鳩ヶ谷郷の初見は鎌倉時代、『吾妻鏡』寛元元年(1243年)3月12日条に「武蔵国足立郡鳩谷地頭職事」と見える。

当地は、鎌倉期からの奥州の街道である鎌倉街道中道筋に当たっており、「鳩谷之里」(鳩ヶ谷市里)に市が立っていた。

この街道は後に日光御成道となり、寛永13年(1636年)以後に当地はその宿駅に定められた。

当社の鎮座地は、旧鳩ヶ谷宿の中心地で、御成街道からやや西に入った高台にある。

寛永6年(1629年)6月に禰宜七右衛門から検地奉行所へ出された「社地山林見捨地下付願」によると、氷川大明神は鳩ヶ谷宿・里村・辻村の三か村の惣鎮守。

室町時代の応永元年(1394年)に創建。御祭神は須佐之男命。戦国時代の天文14年(1545年)と天正13年(1585年)に修復が行われた。

『玉露叢』によれば、江戸時代初めの慶長5年(1600年)7月、徳川家康が奥州出陣の途次、同社境内で休息した。

その故事により、東照宮御床机御跡として杉木は大切に守られ、枝葉に至るまで伐ってはならないとされた。

江戸時代中期の宝永6年(1709年)には、神祇官吉田家から宗源宣旨により正一位に叙せられた。

『新編武蔵風土記稿』鳩ヶ谷宿の項には「氷川社 当宿及び辻村・里村等の鎮守なり、禰宜嶋田亀吉が預なり、亀吉は江戸根津権現の神職伊吹左京が配下なり」とある。

この嶋田氏は宝永6年の神道裁許状を受け、現在も続く神主家。宝永3年(1706年)に上新田村、現在の鳩ヶ谷市三ツ和の一部が根津権現領になっていた。

明治6年(1873年)、村社に列し、となり、明治40年(1907年)から大正元年(1912年)まで、下記の18社を合祀した。

・大字浦寺字落合の村社箱崎社
・同じく無格社氷川社
・大字辻字稲荷の村社稲荷社
・字永堀の無格社稲荷社
・大字里字屋敷添の村社日枝社と同境内稲荷社
・字堤外の無格社御嶽社
・大字鳩ヶ谷稲荷前の村社浅間神社
・大字里字曲田の無格社稲荷社
・字堤外の無格社諏訪社
・字屋敷添の無格社熊野社と同境内社天神社・稲荷社
・当社の境内社熊野社・住吉社・金比羅社・神明社・八坂社

その後、昭和11年(1936年)に拝殿を改築し、昭和53年(1978年)には本殿と拝殿の屋根を葺き替えし、幣殿・神饌所・祭器庫を新築した。

平成5年(1993年)に鎮座600年を記念し、神門と神輿を新調、平成22年(2010年)には社務所・参集所を新築した。

例祭は10月15日。7月15日過ぎの日曜日が神幸祭で、神輿渡御が行われる。その前日が宵宮祭。

12月23日には鳩ヶ谷の師走の風物詩となっているおかめ市がある。熊手商を含め250店以上立ち並び、「カッコメ」という熊手が頒布される。

2月3日が節分祭。午前中から神楽殿で神楽・囃子が行われ、15時から豆まきが行われる。

御神木は夫婦楠。境内には御神水が湧き出ており、自由に汲み取ることができる。飲料にする場合は、煮沸してから。

境内社に、須賀神社・天満宮・浅間神社・三峯神社・古峯神社・猿田彦・弁天様・稲荷神社がある。戦没者慰霊碑もある。

市内南鳩ヶ谷の十二所神社、八幡木の八幡神社、赤井の氷川神社、新井宿の子日神社、西新井宿の氷川社、石神の稲荷社、神戸の熊野三社、木曽呂の朝日神社、伊刈の力神社、柳崎の氷川社、芝の羽盡神社・氷室神社・須賀神社・八幡神社、芝高木の八雲神社、小谷場の稲荷神社を兼務している。

【ご利益】
厄災除け、良縁・縁結び、家内安全、病気平癒(公式HP
氷川神社 埼玉県川口市鳩ヶ谷本町
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氷川神社 埼玉県川口市鳩ヶ谷本町の御朱印