室町期創建の八幡、9月に「大蛇お練り神事」、「皮だけシイノキ」
[住所]東京都世田谷区奥沢5-22-1
[電話]03-3718-2757

奥澤神社(おくさわじんじゃ、奥沢神社)は、東京都世田谷区奥沢にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

奥沢地区近辺は、南北朝時代の貞和年間(1345年-1349年)に吉良氏の領地になった。

社伝によれば、室町時代になり、吉良氏家臣の大平氏が奥沢城を築くにあたり、世田谷郷東部の守護神として八幡神を勧請した。

御祭神は誉田別命(応神天皇)。当初は八幡神社と呼称され、北沢八幡宮世田谷八幡宮、代田八幡宮などとともに、吉良氏が各地に建立した「世田谷七沢八八幡」の一つ。

天正18年(1590年)、後北条氏の滅亡とともに吉良氏の勢力も衰え、奥沢近辺は徳川氏の直轄領とされて荏原郡世田谷領奥沢村となった。

寛文2年(1662年)、奥沢新田村が設置され、従来の奥沢村は奥沢本村と呼ばれるようになった。八幡神社は奥沢新田村の鎮守となった。

現在の大田区田園調布付近にあたる下沼部村の真言宗智山派密蔵院が別当を務めた。

明治3年(1870年)4月、村社に列し、明治42年(1909年)10月に、旧奥沢本村の鎮守だった子安稲荷神社(倉稲魂之命)を合祀、八幡神社から現社号に改称した。

奥沢村では、大正時代中期まで雨乞いを行っていた。夏に日照りが続いた時には村民から足の速い者を選び、神奈川県の大山阿夫利神社まで水をもらいに赴いていた。

例祭はもとは9月15日で、現在は9月第2土・日曜日。土曜日には、「大蛇お練り神事」が行われる。

江戸時代中期、奥沢の地に疫病が蔓延した。ある夜名主の夢枕に八幡神が現われた。八幡神は「藁で作った大蛇を村人が担いで村内を巡行させよ」と名主に告げた。

名主は早速夢告に従って新藁で大きな蛇を作り村内を巡行させたところ、疫病は治まった。藁の大蛇は厄除けの守護神として崇められ、年に1度村内を巡行するようになった。

午前10時に氏子たちによって担ぎ出されて、宮司を先頭とした行列を作り、神酒所8か所など町内約4キロメートルの距離を2時間半ほどかけて巡行する。

この神事は、区指定無形民俗文化財で、現在は都の無形民俗文化財に指定されている。巡行を終えた藁の蛇は、その後1年間、鳥居に巻き付けられる。

昭和14年(1939年)から昭和32年(1957年)、この神事は中断された。理由は、それまでの木造から石造の鳥居に替えたため、蛇の腹が冷えてしまうことを危惧したことによる。

昭和33年(1958年)、「神社は古いことを見直し、伝えるべきである」との当時の宮司の働きかけによって再興された。

境内社に、弁才天社がある。かつて奥沢駅の南方100メートルほどのところにあった湧水池に鎮座していた「福寿弁天」で、昭和25年(1950年)に遷座したもの。

緑の多い境内は保存樹林地に指定されている。区の保存樹木に指定されているシイノキは、幹が空洞になって皮だけの状態のため、「皮だけシイノキ」と呼ばれている。

境内には、昭和45年(1970年)11月29日に建立された「八幡小学校発祥之地」記念碑がある。

【ご利益】
厄災除け、病魔退散、身体壮健、五穀豊穣・商売繁盛
奥澤神社 東京都世田谷区奥沢
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奥澤神社 東京都世田谷区奥沢の御朱印