工(たくみ)氏ゆかり、江戸期に遷座、入口に石造の太鼓橋、式内古社
託美神社 愛知県丹羽郡扶桑町大字高雄字南郷92
[住所]愛知県丹羽郡扶桑町大字高雄字南郷92
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託美神社(たくみじんじゃ/たくみのじんじゃ)は、愛知県丹羽郡扶桑町高雄南郷にある神社。『延喜式神名帳』にある「託美神社(尾張国・丹羽郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

創祀年代は不詳。御祭神は日本武尊・大美和都根命。丹羽郡の別の式内社「宅美神社」と同様、工氏(工君・工造・工部、たくみ)との関連があるという。

大美和都根命は、工造の組神、天火明命の十世孫で、「宅美神社」でも御祭神とされる場合がある。

また、「宅美神社」の御祭神は、当社御祭神の日本武尊の子である武田王、つまり稲依別王。当社と「宅美神社」は、父子関係になる。

ただし、両者の関係は不明。なお、式内社「宅美神社」の論社は、一宮市西大海道の宅美神社、犬山市今井の石作神社、小牧市の兒社(児社)がある。

『尾張国内神名帳』に、「詫美天神」とある。もともとは現在地の北西500メートルほどのところに鎮座した。

江戸時代には「神明社」と称した。江戸時代前期の慶安年間(1648年-1652年)、木津用水東岸に接した現在地に遷座した。移転は熱田新田へ水を引くための工事に伴うもの。

江戸時代後期の弘化2年(1845年)10月17日に式内社に認定され、明治になり、明治3年(1870年)2月、改めて式内社とされた。論社はない。

明治5年(1872年)5月、村社に列し、明治42年(1909年)9月1日、神饌幣帛供進社に指定された。

例祭は10月第2日曜日。6月には内容不詳の「うんか祭り」が執行されるという。

入口の鳥居前に石造の太鼓橋があるのが特徴。参道らしきものはなく、すぐに透垣に行きつく。

比較的コンパクトな境内だが、構造物は重厚で歴史を感じる。境内社に、金刀比羅社・津島社・熱田社・田村社などがある。

【ご利益】
産業振興、事業成功
託美神社 愛知県丹羽郡扶桑町高雄南郷
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