漁業の町、下之一色城主の前田氏が再興、隔年で一色祭り、山車巡行
[住所]愛知県名古屋市中川区下之一色町南ノ切20
[電話]052-301-5590

浅間社(せんげんしゃ)は、愛知県名古屋市中川区下之一色町南ノ切にある神社。『延喜式神名帳』にある「漆部神社(尾張国・海部郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格は郷社。御朱印の有無は不明。

かつて愛知県愛知郡に属し、庄内川と新川に挟まれた地域、漁業の町として栄えた下之一色地区の氏神。

浅間神社とも呼ばれる。創建時期は不明。御祭神は木花咲耶姫命。一説に、須佐之男命も併せて祀るとも。

戦国時代の天正2年(1574年)、下之一色城主の前田与十郎により再興されたと伝えられる。

下之一色城はその10年後、天正12年(1584年)、小牧・長久手の戦いで完全に破壊された。

明治5年(1872年)、郷社に列した。大正7年(1918年)10月、幣帛供進神社に指定された。

同じく大正7年には大イチョウの木の下に鎮座していた天王社や秋葉社を合祀した。境内には「安産おさすり玉」などがある。

例祭は、夏の大祭が7月26日、春の大祭が3月17日、秋の大祭が10月26日。夏の大祭の奉祝行事は日付が変更になる。近辺の土・日曜日か。

現在は隔年で一色まつり(一色祭り)が開かれる。4台の山車が町内を巡行する。

当社参道は明治25年(1892年)に拡幅されたため、下之一色地区の中ではかなり道幅が広い。通りの入口に当社の鳥居がある。

当社西方には、地元の漁師が台風で遭難し観音様の加護で助けられ、お礼に、観音様を祭った青峯堂がある。今では、共愛の里という福祉施設の構内にある。

その青峯堂の近くの正色小学校の校庭には下之一色城址の石碑がある。城址は、庄内川の川岸にあったが、近年の洪水で遺構が失われた。

近辺には、往時には漁師たちの憩いの場としてにぎわったという「エビス湯」がある。大正期の建築で、洋風だが、味わいのある建物。

なお、式内社「漆部神社」の論社は他に、あま市の漆部神社・日吉社・甚目寺観音、津島市の津島神社境外社である市神社、弥富市荷之上町の八幡神社がある。

【ご利益】
安産、厄災除け、大漁満足
浅間社 愛知県名古屋市中川区下之一色町南ノ切
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