現存する唯一の尾張国の物部神社、日本に三つしかない大石が御神体
[住所]愛知県名古屋市東区筒井3-31-21
[電話]052-935-8750

物部神社(もののべじんじゃ)は、愛知県名古屋市東区筒井にある神社。『延喜式神名帳』にある「物部神社(尾張国・愛智郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

大石を御神体とすることから、石神神社(いしがみじんじゃ)、石神堂(いしがみどう)、山神(やまがみ)とも。

この大石は、初代神武天皇がこの地を平定した時に見つけた石で、これを国の鎮めとしたといわれている。

この大石は根なし石とも伝えられ、全国には水戸・鹿島と当社にあるのみだという。鹿島神宮の要石と、水戸の根なし石は不詳。

第11代垂仁天皇の御代に初めて社殿を造営したという。平安時代末期の『尾張国内神名帳』には、「従三位 物部天神」とある。

御祭神は物部氏の祖神である宇麻志麻遲命

JR中央本線千種駅を中心として当社や高牟神社がある地域は、古代には物部郷古井村、中世には鳴海荘古井村と呼ばれ、物部氏の拠点があったとされる。

江戸時代前期の元禄年間(1688年-1704年)には、尾張藩第3代藩主徳川綱誠が社殿を修復した。

江戸時代後期の『尾張名所図会』では、当社と400メートル程度しか離れていない高牟神社が同一図に描かれている。

明治元年(1868年)、当社が式内社に同定され、村社に列した。後に無格社になったとも。昭和28年(1953年)には本殿・拝殿が造営された。例祭は10月7日。

毎年6月第1土曜日・日曜日の例祭日に行われる筒井町出来町天王祭(筒井町天王祭)では、初日に当社に山車が曳行される。

境内社に、物部白龍社・物部大黒天・物部天神社、須佐之男社・秋葉社などがある。

尾張国や美濃国には数多くの物部神社が存在したが、多くが合祀された結果、現在では尾張国では当社だけが残り、美濃国では本巣に2座のみが存在するという。

式内社「物部神社」の論社は他に、市内昭和区御器所の御器所八幡宮、昭和区天神町にあるとされる天神の森がある。また、尾張国には春日部郡にも式内社「物部神社」がある。

【ご利益】
一族・子孫繁栄、事業成功、諸願成就
物部神社 愛知県名古屋市東区筒井
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