平将平・平重能の墓がある円福寺の鎮守、4月に江戸前期以来の獅子舞
[住所]埼玉県秩父郡皆野町皆野238
[電話]0494-62-0524

椋神社(むくじんじゃ)は、埼玉県秩父郡皆野町皆野にある神社。近隣に四社、その中には皆野町にも一社の同名神社があるため、特に皆野椋神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 秩父郡「椋神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

第12代景行天皇41年、皇子の日本武尊が東国巡見の際、この地に至り、猿田彦命のお導きによって創祀したと伝わる。

御祭神は、猿田彦命八意思金命大己貴命。平安時代の貞観13年(871年)には従五位上に叙せられた。

平将門の弟である平将平や、武蔵総検職で、平清盛らに仕えたという平重能の墓がある円福寺が、当社を鎮守として崇敬し、付近には古墳も多い。

円福寺は元慶5年(881年)、真言僧源仁僧都が建立したもので、源仁僧都以来、一貫して当社を崇敬、以後、当社を管掌した。

江戸時代は「椋宮明神」「倉宮明神」と称していた。現在も椋宮が使われる。明治4年(1871年)、村社に列した。

明治40年(1907年)、村内の神社27社を合祀した。例祭は10月8日。

古くより獅子舞が伝わり、「皆野椋神社の獅子舞」として、県の無形民俗文化財に指定されている。4月8日に奉納される。

明治15年(1882年)の大火で記録類が焼失し、詳しい縁起は不詳も、児玉町小平の石神神社獅子舞の起源に、「元禄12年皆野に伝わる獅子頭が小平に分けられ……」とある。

元禄12年は1699年で、江戸時代前期。この頃、他地域に伝授するほど、当地や当社ではすでに定着していたことが分かる。

塗獅子で、狛犬型、龍頭型とがあり、髪は栗毛のたてがみで、大狂い、女獅子、小狂いの三頭を一組として四組12頭ある。

旧御旅所で、遥拝所として土京地区の諏訪神社がある。土京遥拝所とも。4月7日に獅子舞が奉納される。

当社東方の蓑山には奥宮として、蓑山神社(榛名神社)が鎮座する。例祭は5月3日で、八十八夜祭。神幸行列の後、御神楽・お囃子の奉納がある。

蓑山中腹には善女龍・雷電神社がある。例祭は6月8日。神楽が奉納される。

境内社に、稲荷神社(例祭:3月二の午の日)、八坂神社(例祭:7月18日)、天満宮(例祭:1月25日)などがある。

このうち、八坂神社の例祭は夏祭りで、町内の大浜・原・親鼻地区でもそれぞれ神輿・山車行列による夏祭りが盛大に行われる。

なお、式内社「椋神社」の論社は他に、秩父市下吉田秩父郡皆野町皆野秩父市上蒔田秩父市中蒔田に同名の神社がある。

珍しいケースだが、当社を含むこれらの論社はすべて、明治政府により式内社を名乗ってよいとの許可を得た。

【ご利益】
学業・受験合格、交通安全、病気平癒、縁結び(公式HP
椋神社 埼玉県秩父郡皆野町皆野
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椋神社 埼玉県秩父郡皆野町皆野の御朱印