旧那珂郡の総社、酒造の甕「みか神社」、古くは例祭に醸造の慣習も
甕甕神社(みか神社) 埼玉県児玉郡美里町広木1
[住所]埼玉県児玉郡美里町広木1
[電話]-

甕甕神社(みかじんじゃ、みか神社)は、埼玉県児玉郡美里町広木にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 那珂郡「甕甕神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社

社名の表記について、『式内社調査報告』では、第1文字が「瓦+長」、第2文字が「草冠に麦+玉」とある。「甕甕神社」は『全国神社祭祀祭礼総合調査』による表記。

社名の「みか」とは酒を造るために用いた大きな甕(かめ)のことで、現在も土師器の「みか」が四個保存ざれているという。

創祀年代は不詳。古来旧那珂郡の総社と称された。

御祭神は、櫛御気野命・櫛甕玉命。櫛甕玉命は大物主命の別名に類似する。大国主命とすれば、父子あるいは祖と裔の関係になる。

社名の類似からか、武甕槌命とみる向きもある。ただし、酒との関わりから考えると、大物主命の方が妥当か。

江戸時代中期の享保8年(1723年)に正一位を授けられたと伝えられ、宝暦8年(1758年)に建設された境内の碑にも「正一位みかの神社」とある。

現在の社殿は宝暦13年(1763年)に再建したもので、これを記した棟札が残っている。また神領は、徳川幕府の時代に地頭より除地4段8畝歩を寄進され、尊敬が厚かったという。

明治37年(1904年)1月16日、県社に列し、明治40年(1907年)1月12日、神饌幣帛料供進神社に指定された。例祭は4月13日と10月15日。

以前は秋の例祭に新米で濁酒を二瓶造り、これを神前に奉納して、その一つは翠春の参拝者に分け与え、他の一つは秋の例祭の時に新調したものと交換していた。

現在は清酒を奉納し、これを御供物として参拝者に分け与えている。

現在までに、大山咋命宇賀能御魂命天宇受女命佐田比古命迦具土命・須佐之男命を合祀する。境内社に、古峯神社・天満神社・社日神社など多数ある。

【ご利益】
酒造、五穀豊穣、無病息災、厄災除け
甕甕神社(みか神社) 埼玉県児玉郡美里町広木
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