陸中海岸国立公園に計仙麻大島神と尾崎神を祀る「おさきさん」
御崎神社 宮城県気仙沼市唐桑町崎浜7
[住所]宮城県気仙沼市唐桑町崎浜7
[電話]0226-32-3406

御崎神社(おさきじんじゃ)は、宮城県気仙沼市唐桑町崎浜にある神社。町の東南方に突出する唐桑岬(唐桑半島)、陸中海岸国立公園の中に鎮座する。

計仙麻大島神と尾崎神を祀る。地元では「おさきさん」の名で親しまれている。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「計仙麻大島神社(陸奥国・桃生郡)」に比定される式内社(名神大社)の論社。近代社格では郷社。

計仙麻大島神が式内論社で、半島の東にある小島・児置島(神降石)に降臨した大海津見大神である。この神の発祥の神跡とする。

『日本三代実録』貞観元年(859年)正月27日の条に、従5位下より従5位上に昇叙したとの記載がある。

なお、他の論社として、気仙沼市亀山の大島神社、宮城県本吉郡南三陸町歌津樋の口の計仙麻大嶋神社がある。

御崎神は、日向の外浦、現在の宮崎県南那珂郡南郷町に鎮座する日之御崎神社(素戔嗚尊)を、飫肥城主伊東大和守左衛門祐時の後裔出雲守某七世社家王子が遷座したもの。

戦乱を避けて、神慮により神璽を奉じて、当郡津本に上陸、小社を建てて奉斎したが、鎌倉時代の延慶2年(1309年)、気仙麻大島神と同殿とした。

別当寺に御崎山竜厳寺があったが後に廃絶、社家伊東氏17代大弐坊竜清から修験となり、千手院と称した。

第28代法印竜源の時、別に良厳院が別当職に就いたので、俗に両別当あるいは合別当といった。

江戸時代中期の享保17年(1732年)、御崎神に正一位の「宗源宣旨」があり、気仙麻大島神は、計仙麻七郡の総鎮守とされた。

明治2年(1869年)、日本武尊を合祀して社号を日高見神社とし、明治8年(1875年)、村社に列し、明治12年(1879年)、郷社に列格。

明治40年(1907年)3月、幣帛供進社に指定された。昭和46年(1971年)11月、現社号に改称した。

例祭は1月15日、旧暦6月15日。この旧暦6月15日には崎祭が行われる。江戸時代から始まったという、鰹の大漁祈願を祈る祭典。

当時の鰹船は和船で1隻に5-13名が乗り込み、1本釣りで、唐桑には100隻も集ったという。近年は遠洋漁業となり、参加する和船も少く、昔日の感がなくなったという。

1月の例祭は、現在第2土・日曜日に宵まつり・本まつりが行われ、虎舞や七福神舞が奉納され、境内に出店が並び、縁起物の郷土玩具「風車」「はじき猿」「さっぱ船」などが販売される。14日がどんと祭。

境内にはタブの木が繁茂している。タブは樟の一種で、常緑の亜熱帯性植物であり、当社はその分布の北限地帯である。

【ご利益】
水難除け、海上安全、大漁満足、商売繁盛、地域振興
御崎神社 宮城県気仙沼市唐桑町崎浜
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